入試本番が近づいてきました。
最後の最後の追い込みをやっている頃だと思います。
ひたすら塾の宿題、過去問、間違えた問題の直しとかをやっていると思います。
このまま入試までに終わるのだろうか、と不安になっている人も多いでしょう。
結論を先に言うと、間違い直しなんか終わりません。
何となく消化不良を感じながらそのまま入試に突入するのです。
というのも、塾の課題というのはやり切ったらやり切ったで不安になるものなのです。
そこで塾は最後の最後まで何か課題を与え続けようとします。
入試前日でさえ前日特訓、当日になってもミニ講義プリント、午後入試がなければ次の学校の前日特訓まであったりします。
で、やればやるほど解けない問題が蓄積します。
ですが、それを全部やり切るのは不可能だと思います。
やり切ったところで、きっとさらに過去問の間違い直し2回目とかをやり始めてしまうでしょう。
これは旅行に行く前日の荷造りと同じ現象ですね。
※人によっては当日に荷造りをします。
荷物を全部詰めたはずなのに、まだ何か入れてないものがあるような気がしてならないものです。
これは就寝時間や出発時間になるまでなくなりません。
ですが、そのうちどこかで開き直って、「何か足りなかったら現地でどうにかすればいい」という心境に至ったときにようやく抜け出せるのです。
入試でも一緒です。
「あとは試験が始まったら自力でどうにかしよう。わからなかったら捨て問にしよう。」という覚悟が出来ると落ち着きます。
今までに間違えた問題をコピーしてノートに張り付けてひたすら復習するという勉強法があります。
塾で勧められてやっている人もいると思います。
ですが、これも今の段階になって出来なかったらさっさと捨ててしまってもかまいません。
というのも、今までさんざん勉強してきて未だに解けずに苦しんでいる問題を残り4日でどうにか出来るとは考えにくいからです。
塾の授業で解説してくれる問題ならまだしも、一人で頑張ったところで限界があります。
で、そういう問題というのはだいたいみんな一緒で、みんな同じ問題で苦しんでいるわけです。
その問題が出来なかったところで、同じような問題が入試で出題される確率は極めて低いですし、出題されたところで正答率はそれほど高くはないでしょう。
残り時間が限られている今はそういう問題は”捨て問”として思い切って捨ててしまいましょう。
そのかわり、もっと易しいレベルでなぜかミスしやすい問題をやり込んだ方が効果的です。
易しいレベルというのはいわゆる基本問題ですね。
受験する学校のレベルによって基本問題のレベルも違うので、塾のテキストに出てくる問題のうちで比較的簡単なものと考えてください。
そんな中にもミスがけっこうあると思います。
それを間違えなくなるまで何回かやり込んでいくだけでミスは減っていきます。
基本レベルというのは易しいというだけでなく、入試に出題されやすい問題でもあります。
ということは、下手に解けない難問に取り組むよりも的中しやすいわけです。
1問ミスが減ると、算数なら5~10点くらいになります。
理科の計算問題や国語の選択問題なら3~4点、理科の暗記問題、国語の語句・漢字、社会の問題なら2~3点にはなると思います。
総合得点で5点上がると、塾の公開テストなら偏差値1ポイント分くらいにはなります。
A判定偏差値ギリギリくらいの人なら、偏差値が1ポイント上がるだけで合格可能性は10%くらい上がるかもしれないのです。
残り4日間、わからない問題に苦しんで不安になるより、余裕を持って解ける(けどたまにミスをする)問題に取り組む方が点数につながる可能性は高くなります。
12月くらいならまだまだ難しい問題に取り組む必要がありましたが、今はそういうタイミングではありません。
というわけで、自力で比較的簡単に出来ることをやりましょう。
解ける問題ばかりやっている方が精神衛生上もいいと思いますし、勉強にも勢いがついてくるのです。
で、そのまま最高速度に持って行って入試に突入しましょう。
あとは試験中にどうにかしましょう。
毎年受験生を見ていますが、入試直前~入試期間中のわずかな間にも子どもは成長します。
メンタルをコントロールしてうまく勢いに乗せてやれば今までで一番良かったときくらいの力を発揮したりするものです。
で、調子に乗せるには気持ちよく問題を解かせてやるのが一番効果的だと思います。
残り4日間頑張ってください。
※効果には個人差があります。