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最難関レベルの算数は暗記

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最難関レベルの算数は暗記です。

 

いきなりこんなことを書くとビックリする人もいるかもしれません。

そう思ってそういうタイトルにしました。

 

近畿圏の最難関レベルの算数は非常に難しいと言われます。

首都圏(関東)、中部、九州などの地域と比べても格段にレベルが高いのです。

 

どうしてそうなったのでしょうか?

 

近畿圏で最難関レベルの学校を目指す人は将来的に医学部や国立大学を目指す人の割合が高いと言われます。

実際に国公立大学の合格者数を全国で比較するとやはり近畿圏の学校(最難関校)が上位に並びます。

それだけ競争が激しいのですから、難易度が上がるのもわかる気がします。

 

近畿圏の中学受験で実績を出している大手塾はけっこうスパルタです。

特に算数に力を入れて、膨大な問題量を解かせるのが特徴です。

最難関志望ともなると低学年からガンガン勉強させる人が多いのです。

 

塾が対策すれば入試の平均点も上がってきます。

学校はそれに合わせて難易度を上げてきます。

すると塾はさらにそれに合わせて対策をします。

イタチゴッコですね。

結果的に算数の難易度が突出し、学力差が出やすい科目になってしまったのではないかと思われます。

 

 

最難関レベルの学校を目指すとなると、大手塾ではメインのカリキュラム以外に最難関向けのコースや特訓講座を受講するのが一般的です。

難関レベルの学校に比べて難易度がかなり上がるため、全塾生を共通テキストで指導するのは難しいのです。

共通テキストでもクラス帯別に宿題範囲が別れていると思いますが、一番下のクラス帯と一番上のクラス帯では宿題量が倍くらい違います。

そこに最難関レベルの特訓講座のテキストを入れたら3~4倍くらいの量になってくるのです。

さすがに1冊のテキストが今の4倍くらいの厚さになったり、分冊が4倍くらいに増えたら下のクラス帯の人は文句を言うでしょう。

テキスト代も4倍くらいになります。

テキストが多い割に授業や宿題で使うのはそのうちの4分の1だけと言われたらさすがに怒るかもしれません。

上位クラスの人も、下位クラスと同じ授業時間で4倍の量をやると言われたら誰もついていけません。

というわけで、それぞれのレベルにあった授業や講座を受講するシステムになっているのです。

そして最難関レベルになると受講資格が設けられているので、ある程度の学力を満たしていなければ受講できないのです。

 

 

では、一体何をそんなにたくさんやるのでしょうか?

 

テキストはだいたいどこの塾でも基本レベル、応用レベル、発展レベルのようにわけられています。

最難関向けの講座のテキストも、標準問題と難易度の高い発展問題にわけられています。

 

基本レベルは全クラス共通内容で、算数の基本的な公式や計算を扱います。

小学校で習うレベルから比べるとすでにかなりハイレベルですが、難関中の入試問題では正解しておきたい前半の問題レベルになります。

 

応用レベルは基本的な内容に比べて、計算が複雑になったり、工夫を求められたり、処理能力を求められます。

難関上位レベルの学校に合格するために必要なレベルと考えていいでしょう。

 

これが発展レベルになると一気に難易度が上がります。

さらに計算が複雑になったりするのですが、同時に工夫すれば瞬時に解ける問題も数多く出てきます。

基本公式を複数組み合わせて解いていく問題は、そのパターンを知っていればそれほど難しくはありません。

数学の公式や定理を知っていると簡単に解ける問題は、それを知らないと全く歯が立ちません。

 

今回、暗記だと言っているのはこの部分なのです。

 

算数は理解科目なのだから、自分で考える力を身につけるべきだと考える人もいると思います。

残念ですがそれでは勝てません。

例えば高校で習う公式を一つとっても、大昔の数学者たちが人生を費やして発見してきた人類の財産です。

それを小学生に自力で解けというのは無理な話ですし、仮に長い時間をかけて1つ発見できたとしてもそのような公式がたくさん出てくるのです。

それが授業で習えば10分で出来るようになります。

理解は無理でも使いこなすことが出来ればいいのです。

毎日パソコンを使っている人でも、それがどのような原理で動いているかをすべて理解している人はほとんどいないと思います。

それでは本当の力が身につかないなんて言っているのはただの屁理屈にしか過ぎません。

高校数学だって結局は学校や塾で公式を習い、公式の証明を覚え、それを使いこなせるようにならなければならないのです。

世の中に出たってすでに誰かが発見しているもの自力で発見したところで全く評価はされませんし、著作権法や特許法に引っかかるかもしれないのです。

 

というわけで、

公式を覚える、使い方を覚える、パターンを覚える、よく出てくる数値を覚える、引っ掛けのパターンを覚える、自分が間違えやすいところを覚える、覚え方を覚える、という作業が必要になってくるのです。

それを手っ取り早く身につけようと思ったら、「習うより慣れろ」です。

塾はひたすら問題を解かせることで、様々なタイプの問題や出題パターンに慣れされるという作戦を取るのです。

それが最難関向けの特訓なのです。

 

あとはそれをやり込んで、小問1問あたり1~2分くらいでサクサク解けるように練習していくわけです。

問題数がとにかく多いですから、1回解いた問題はなるべく覚えていきたいところです。

たくさん解いていくうちに同じパターンの問題が何度も出てきますから、学年が上がって量が増えてもそれに見合うスピードが身についてくるわけです。

 

そこまで出来るようになれば、塾のテストでも8割くらいは取れるようになります。

さすがにそういう問題だけでは差がつきませんし、満点が続出しても困るので塾ではまだ習っていないパターンの問題や、かなりひねった問題を何題か出題してきます。

いわゆる満点対策という、満点を取らせないための問題ですね。

その辺の対策までやろうと思ったら勉強量はさらに増えます。

効率を考えたら、難易度が低く、出題頻度の高いものから段階的にレベルアップを図るのが理想ですね。

 

 

 

もう一度言います。

最難関レベルの算数は暗記です。

考えてわからないところはとにかく覚えます。

考えたらわかることも速く解けるように覚えます。

間違えやすいところは間違えないように覚えておきます。

失敗したところは2度と失敗しないように覚えておきます。

忘れてしまったところは復習してもう一度覚えます。

 

まずは覚えるということを覚えておいてください。

考えるのはそのあとです。

 

 

 

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