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前受け校をなぜ受ける?

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近畿圏の統一入試日まで3ヶ月を切りました。

近畿圏以外の地域の学校で統一入試日より前に入試が行われる学校がいわゆる前受け校になります。

岡山県、四国、北海道の学校などがこれに該当します。

わざわざその学校まで行かなくても大阪などで受験ができるため、受験を検討している人もおおいでしょう。

今年度は一部の前受け校が大幅に日程を早めてきたため、出願の準備も早めなければなりません。

 

さて、なぜ前受けが必要なのでしょうか?

 

必要かどうかは最終的には各家庭の考えですが、その理由はいくつかあるかと思います。

 

練習のため

入試本番で緊張しないためにあらかじめ練習しておきたいということですね。

普段から塾の模試をたくさん受けていると思いますが、本物の入試はまた少し緊張感が違うと思います。

入試前日~当日の動きをいろいろシミュレートするよりも、実際にやってみた方が気づくこともたくさんあるかと思います。

 

前受けを練習と考えるのであれば、多少の失敗をしてみた方が勉強になります。

寝坊してみた、受験票を忘れてみた、電車を乗り間違えてみた、集合場所を間違えてみた、筆記用具を忘れてみた、寒いと思って厚着していったら中は暑かった、など本番の入試でやってしまうとパニックになるかもしれませんが、練習だと思えば大丈夫です。

試験で失敗したとしても、不合格になったとしても、それを本番に生かせばいいのです。

 

ちなみに一部の塾では保護者がアーチを作って生徒を送り出す練習もします。

そこで慣れておけば本番の入試でもスムーズに動けるのというわけですね。

 

中には結果を見ないという人もいます。

それはそれでいいのですが、あとで塾に合否を問い合わせても塾が困りますから、見ないと決めたのなら絶対に見ないことですね。

たまに、本人には結果を教えないといいつつ受かった場合だけ教えるなんてことを考えている人もいますが、それが本人にバレたら全く意味がありませんので絶対に言わない方がいいと思いますよ。

ちなみに連番だと周りの子に合否がバレますから、連番にしない方がいいですね。

 

 

自信をつけたい

練習とは言っても本物の入試ですから、合格すればそれは本人にとっても立派な実績になります。

模試だと偏差値やA判定、B判定などの評価が出て、成績がよくても親からダメ出しをされますが、入試だと合格か不合格しかありませんから、合格なら無条件で喜べます。

この調子で行けば本番も合格できるのでは?と自信をつけてくれるだけでも本番前の緊張は和らぎますし、安定した状態で受験ができるでしょう。

不合格だったらどうする?

いや、自信をつけさせるのが目的なら高い確率で合格できそうなところを受験した方がいいです。

入学の意志がないのなら無理に上を狙う必要などありません。

 

 

併願校として

合格しても進学を考えていない人がほとんどではないかと思います。

しかし、中には通学可能な距離に住んでいる、親や親戚が通っていたなどの理由から、最悪の場合は入学を検討しているという人もいるかもしれません。

だとしたら少し状況は変わってきます。

一部の学校は本校受験すると、県外入試より合格最低点が低く設定されていて合格しやすいという学校もあります。

あるいは後期日程が近畿圏の入試のあとに予定されている学校もあります。

 

併願校として考えるのであれば当然合格を取りに行かなければなりませんから、場合によっては前日から泊まり込みで本校受験というのも考えておかなければなりません。

近畿圏内の入試でも万一に備えて前日は近くのホテルに宿泊するという人もいますから、早めにホテルを押さえておかないといけませんね。

 

 

模試のかわりに

最難関レベルの学校を目指している人の場合、少しレベルが高めの前受け校を受験することになるかと思います。

人によっては結果次第でそのあとの受験校を変えるかも知れないというかなり緊張した状況での入試になるかもしれません。

本命校の入試はもっと緊張しますから、いい練習にするためにももっとプレッシャーをかけてみてもいいかもしれません。

 

ちなみに理科や社会などの時事問題は出題内容が他の学校と被ることがあります。

つまり、前受けで受験した学校の問題と同じ内容が本命校で出題されることもたまにあるのです。

そう考えるとなるべく前受けはした方がいいですね。

試験のあとは当然復習をしましょう。

模試と一緒です。

 

 

塾ですすめられたので

なぜ塾はやたらと前受けを勧めるのでしょうか?

もちろん経営者としては合格実績を増やしたいという目的も当然あるわけですが、現場の講師は当然上記のことを考えた上でのことです。

基本的に受かるところしか勧めないと思います。

 

ちなみに全国展開している塾であれば、他の地域から応援部隊を送り込んで実績を増やすのは常套手段です。

そんなことをして何になるの?と思う人もいるでしょうが、やはり合格者数が多い塾の方が安心感を感じるものです。

実際、受験者数・合格者数が多い塾の方がデータが豊富にありますから、合否判定はより正確になるでしょう。

それをどう捉えるかは皆さん次第です。

 

自分がその学校を志望している場合、行く気がない人は受けに来てほしくないという心理が働きます。

しかし、行く気がない人は受かっても行きませんから、その分合格者を多めに出すか、繰り上げ合格を出しますから、実質の合格判定ラインには影響はありません。

いくら倍率が高かろうと、例年通りの合格最低点をクリアできるレベルに仕上げておけば全く気にする必要はないのです。

安心して勉強してください。

 

 

行く気のない学校を受けるのはお金の無駄だという考え方もあります。

受験生本人の意志もあるかと思います。

受ける気が全くないのであれば受けなくていいと思いますよ。

入試の日と塾の講習が重なることもあります。

全員が入試を受けに行くわけではありませんから、授業は予定通り行われます。

 

その一方で少しでも得るものがあるのならそれくらいの出費は覚悟の上だという考え方もあります。

受けようかどうしようか迷っているのなら、1校だけでも受けておいた方がいいかと思います。

同じコースの周りの子の状況を見て考えてもいいでしょう。

 

 

 

学校側の思惑

わざわざ会場を借りてまで地方受験を実施する学校にも思惑はあると思います。

受験料収入?

いや、欲しいのは生徒でしょう。

わざわざ寮まで作って、全国から生徒を集めているのです。

 

入試当日には保護者向けに説明会を開催すると思います。

話を聞いていると何だか寮生活も良さそうな気になりますね。

場合によってはこの学校に行かせてもいいかもと思うかもしれません。

それはそれでいいのですが、入試が終わって出てくる子供とはもの凄い温度差があるので気をつけてください。

前受け校に進学するということは即ち本命校が残念になるということですので、あまり勧めると子供にとっては不愉快に感じると思います。

 

 

 


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