クラス内で平均点が取れなくて悩んでいる人もいると思います。
単純計算で半数近い人が平均点以下になります。
※ ただし、平均点が必ずしも中央値になるわけではないので、平均点を取れていてもクラス内順位は真ん中より下の場合があります。
※ 反対に、平均点が取れていなくてもクラス内順位は真ん中より上の場合もあります。
科目によって、あるいは回によって点数も上下するので、より多くの人がクラス平均以下という屈辱を味わったりしていることでしょう。
それをどうにか出来ないかという話です。
ブログの記事(無料)を読むだけで簡単に点数が上がるなんてそんなに都合よくいくかどうか、それはあなた次第です。
復習テストこそが塾の真髄
塾の勉強というとまず思いつくのが宿題だと思います。
毎週のように宿題に追われている人もいるかもしれません。
授業を受けて、その単元の宿題をやって、その範囲から出題されるテストを受けるというのが塾の流れです。
それとは別に毎月実力テストが行われ、順位や偏差値が出ます。
しかし、実力テストの出題内容も原則として既習範囲なので、今までに授業で習った内容が身に付いているかどうかが問われます。
もちろんクラス帯によって学習範囲、宿題量が異なります。
というわけで、塾の勉強というのは突き詰めていくと塾のテキストの問題を解けるようになることなのです。
つまりは家でどれだけ宿題をやり込めるか、復習ができるかということです。
で、それがちゃんと出来ているかどうかを確認するためのテストが復習テストなのです。
ですから、それが出来ていない人は、いくら公開テストの成績が良くてもなかなか上のクラスには上がれません。
復習テストの点数の目安
「復習テストは8割以上取れるように」なんて言われたことがあるかもしれません。
ですが、それは何年生のときですか?
どの科目の先生から言われましたか?
実は復習テストの平均点は学年、科目、クラス帯によってもバラバラです。
低学年の上位クラスになると平均95点くらいということもありますし、6年生の上位クラスでも平均が50点くらいしかないこともあります。
ですから、漠然と8割などと言ってみたところで、何の意味もありません。
ちなみに、クラス平均が60~70点くらいのクラスの担当講師なら「目標8割」とか言います。
平均90点台のクラスだと「目標は満点」なのです。
そこでみなさんはだいたいクラスの平均を目安として、それ以上の目標値を決めているかと思います。
ですが、平均点が取れていない人はまずそこから変えていく必要があります。
クラスアップを目標にしているのなら、1つ上のクラスの平均点以上が目標です。(同じテストを受けている同クラス帯の場合)
人数の多い校舎だと同じクラス帯で複数のクラスが存在します。
クラスが1つ違うとテストの平均点も5~10点くらい変わってきます。
上のクラスに上がるには上のクラスの底辺層を追い抜いて入れ替わらなければなりません。
ですから、今のクラスの平均点が取れたくらいで喜んでいる場合ではないのです。
クラス帯を上げたい場合はクラス内順位を3位以内(上位10%)くらいにしましょう。
クラス帯が異なると受けている復習テストの種類が異なります。
その場合は復習テストの点数は参考になりません。
クラス替えの基準となる、公開テスト+復習テストで基準ラインを越えなければなりません。
そんな感じで、少し高めの目標設定が必要です。
宿題は2回
「宿題は最低2回はやりましょう」とか言われます。
2回にはあまり根拠がありません。
1回では不十分と言いたいだけなのでしょう。
では何回やればいいのでしょうか?
それはみなさんが自分で決める必要があります。
簡単に言うと、「目標とする点数が取れるようになるまでやる」ということですね。
1回で出来る人は1回でいいと思います。
3回やってもクラス平均に届かないのであれば、まだ足りないと考えてください。
クラスによっては、宿題を全然やっていなくてもクラス平均点が取れることがあります。
そういう人たちが自然とそういうクラスに集まってくるのです。
授業のあと、その日のうちに1回、3日くらいあけて2回目と言うのが一般的だと思います。
しかし、テスト前日や当日にもう1回やっていたら3回やっていることになりますね。
何回やればいいのかを知りたい人は、まずこの1週間で出来る限りたくさんやってみてください。
毎日1回ずつやれば7回できます。
それでテストを受けてみてください。
目標点数を上回っていたら少し回数を減らしてみましょう。
(足りていなければさらに増やすしかありません。)
どこまで減らしても目標をクリアできるかを探っていくのです。
かなり個人差があります。
最初は辛いですが、だんだん慣れてきますし、回数も減らせると思います。
どこかで妥協点を見つけましょう。
ですが、それだけやり込むと宿題のやり方が少しずつ上手くなってきます。
どうすればより少ない回数で点数が取れるようになるかわかってくると思います。
そういう経験を経て、最終的に2回くらいに落ち着いた人は安定して点数が取れるようになります。
上位クラス帯には通常授業の宿題範囲は1回しかしないという人もいます。
ですが、その1回で仕上げることができるようになっているからです。
「テストで点数が取れる宿題のやり方」というのを考えてみてください。
毎週の継続
1週間くらいなら誰でもそれなりに頑張れると思います。
特に簡単な(得意な)単元のときは苦痛も少ないでしょう。
ですが、それを毎週続けるとなるとなかなか困難です。
しかし、上位クラスに行こうと思ったらそれを毎週続けられなければならないのです。
「無理はしたくない」という人もいるかもしれません。
ですが、勉強せずにクラスを上げようなんていうのはもっと無理な話なので、無茶なことは考えない方がいいと思います。
一般的に”無理をしたくない人”ほど”無理な目標”を立てがちです。
継続するためにはモチベーションが必要です。
最も効果的な報酬はお小遣いではなく、テストの結果です。
ものすごく努力して、最大限の成果を出せたときに人は喜びを感じます。
で、さらに欲が出てきます。
そこがチャンスです。
ところが、労力の割に結果が思わしくないとモチベーションは下がります。
そうならないためにも全力で取り組まなければなりません。
1回で上手くいくとは限りませんから、1ヶ月とか2ヶ月という期間を決めて頑張ってみるといいと思います。
それが上手くクラス替えのタイミングと合えば、大きな成果を出すことが出来るかもしれません。
クラス替えが1~2ヶ月単位なのも、それだけ努力を継続することが難しく、また、安定して成績を取ることが難しいからなのです。
逆に言えば1回くらいの失敗は挽回できるので、ある程度長期的に考えた方が精神的に安定出来ると思います。
せっかくクラスが上がったのにクラス平均が取れない人
例えば、今月クラスが上がったばかりの人は点数が取れなくて苦しんでいるかもしれません。
以前のクラスでは上位に入り、クラスが上がって喜んでいたのも束の間、一体どうなってしまったのでしょうか?
クラスが上がるということは、同時に誰かが下がってくるということです。
当然上のクラスの最下位層と入れ替わるわけです。
ですから、よっぽどブッチギリのトップでクラスが上がったのでもない限り、単純に上のクラスの底辺層と入れ替わっただけなのです。
少なくとクラス替えで下がらなかった人は、下のクラスのトップよりも点数が高い人たちだということです。
クラスが上がったからといって、どうして上のクラスの人たちに勝てるなどと考えるのでしょうか?
まずは勉強のスタイルの見直しが必要です。
上のクラスの方が平均点が高いということは、相対的に勉強量が多いということです。
クラスアップのために頑張ってきたとは思いますが、それがあっての今の成績だということです。
つまり、さらにレベルを上げていかないとクラス平均には届きません。
まずは目標をクラス平均よりも高い位置に設定します。
10点くらい上でいいと思います。(平均90点台なら満点を目標にします。)
そのためには、まずは宿題の回数を増やすしかありません。
もっと効率のいいやり方を(無料で)知りたい方はまず宿題の回数を増やしましょう。
当然勉強時間が長くなるのできつくなります。
ですが、勉強時間を決めるのではなく、回数だけを設定するのです。
やっていくうちにだんだん短時間で仕上げようという意識が働いてきます。
それを続けていると無駄な動きが減り、処理速度が上がってきます。
これ以上速くやるのは物理的に限界というレベルまできたときには、最も効率のいいやり方になっているはずです。
と、いつもの調子で書いてきましたが、それが出来たら苦労はしないという話になってしまいました。
結局、みんな苦しい思いはしたくないわけですよ。
で、宿題の回数にしても勉強時間にしても「無理なく出来る範囲」で妥協しているのです。
その結果として今のクラスにいて、今の成績を取っているのだということです。
クラス平均より上の人は、クラス内では比較的勉強量が多い人である可能性が高いということです。
クラス平均より下の人でも、下のクラスの上位には今のところ勝っているわけです。
クラスが上がればきつくなることは誰でも知っていますし、クラスが下がると親から怒られるのもわかっているのです。
誰かが上のクラスに上がれば、誰かが下がってきます。
そうするとその人たちは不幸になるわけです。
ゲーム理論的に考えると、全員クラス平均点付近にとどまって、誰もクラス移動がない状態が続くことがそれぞにとって利益となるわけです。(ナッシュ均衡)
さらに言うと、平均点も高すぎると全員がきつくなりますし、低いと下のクラスに落ちるリスクが出てきます。
なるべくクラス変動が少なくなるようにみんなが程よく努力した結果、安定した点数になってくるのです。
ただし、校舎が異なると状況が変わります。
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