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塾選び(2017) その3

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 年度替わりを期に転塾を検討している人もいるかもしれません。
転塾のメリット・デメリットを考えてみましょう。
 
最大のメリットであり、デメリットでもあるのが塾の雰囲気かもしれません。
教室が活気で満ち溢れている、先生が情熱的で丁寧な指導をしてくれる、面倒見がよく子供のやる気を伸ばしてくれる、なんていうのはただの幻想かもしれません。
同じクラスにいても、塾を楽しんでやる気に満ち溢れた子と、完全にダレてやる気をなくしている子がいたりするものです。
クラス数が多ければ次のクラス替えで入れ替わるかもしれませんし、ダレている子の方が成績は上だったりすることもよくあります。
とにかく現状を自力では打破できない状況にある、もしくはそうなった原因が自分には全くないと考えるのであれば転塾を検討するのも一つの打開策かもしれません。
ただし、原因が本人、親にある場合は転塾したところで効果はないかもしれませんし、一時的な気分転換くらいになるかもしれませんし、あるいは突然状況が好転するようなチャンスが訪れるかもしれません。
あれこれ悩むよりもまずやってみたらいいのではないかと思うのです。
うまくいかなければさらに変化を求めて転塾を繰り返すか、前の方がよければ元の塾に戻ってもいいと思います。
一度やめた生徒はもう受け入れませんなんていう塾はありません。
実際にそういう生徒を過去に何人か見ています。
その後どうなったかというと、だいたい元通りになります。
 
転塾の前に検討すべきことがあります。
その塾のシステムや実績を気に入っているのなら、転塾ではなく校舎を移籍するという方法があります。
小さな教室ののんびりした雰囲気が気に入らなければ競争の激しい大教室に。
大教室で打ちのめされるより、小さい教室で天狗になる方が伸びると思うのであれば小さな教室に。
本当に同じ塾なのかと思うほど雰囲気が違うこともあるのです。
通塾時間は長くなるかもしれませんが、他塾に転塾するよりは楽な部分もあるかと思います。
 
 
最大の問題はカリキュラムの違いです。
6年までで中学入試の全範囲を終わらせるというのはどこの塾でも同じですが、どの単元をどの学年のいつやるかはけっこうバラバラです。
特に最難関志望の特訓講座では1年くらい先取りします。
ですから、転塾のタイミングによっては単元が重複したり、抜けが出来たりする可能性があります。
重複はかまわないのですが、抜けてしまった分は自力で何とかしなければなりません。
それがなかなか大変なのです。
特に高学年になってからの転塾はそういうリスクを背負うことになります。
よりレベルが高いと言われている塾に移る場合は特に気をつけなければなりません。
 
 
「成績(クラス)が下がったら退塾させる」という家庭をたまに見かけます。
そういう家庭は上位クラスに行くほど多くなります。
単なる脅しで言っているだけならいいのですが、いざクラス落ちすると引っ込みがつかなくなって本当に退塾してしまう人もいます。
その後どうなるかは知りませんが、辞めたところで成績が上がるわけもありません。
「自己責任」という教育方針であるならそれでもかまいませんが、子供の失敗は親の責任であるということを忘れてはいけません。
失敗したらそれですべてを諦めるのか、もう一度原点に戻って態勢を整えてやり直すのか、その状況をどう切り抜けるかで人生が大きく変わるかもしれないのです。
 
そういうケースを今までに何件か見てきました。
辞めるか続けるかと考える以前に、そういう状況に陥る可能性のある戦略そのものに大きな欠陥があるのではないかというのが客観的な意見です。
 
 
ちなみに成績不振が原因だというのであれば転塾してもいい結果には繋がりにくいと思います。
いじめ・喧嘩、喧騒とか、レベルが合わなすぎる、新規開校、転居とかなら仕方がありませんね。
塾の掛け持ちもそれほど珍しいことではありません。
 
何のために塾に通うのか、何のために転塾しようとしているのか、転塾によって何が変わるのか、そういうことをよく考えて目的を明確にした上で決断を下すべきではないでしょうか。
で、決断したのならさっさと行動することですね。
もちろん自己責任で。
 

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