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夏も近づく?

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夏も近づく八十八夜というのは、立春から数えて88日目のことだそうで、今年の立春は2月4日だったので、八十八夜も過ぎてしまいました。

 

早くも夏休みの計画を立て始めている人がいるようですね。

連休中の模試や公開テストの結果を見て、この単元を復習しないといけないとか、このテキストをもう一度やり直すとか。

 

ちょっと気が早いんじゃないの?と思う人もいるかもしれませんが、とにかく先を見越して早めの計画を立てないと気が済まない人もいるのです。

それでうまくいっていたら悩む必要もないのですが、なかなかそうは行かないから余計に焦るのでしょう。

早めに計画を立てることはいいことだと思いますよ。

計画通りに行くのであれば。

ただ、・・・。

 

まあ、それは置いといて、

夏の計画について一言だけおせっかいを。

 

毎年みなさん不安のあまりあれも復習、これも復習とやることをたくさん用意するのですが、だいたい途中で挫折します。

特に6年生ともなると、早朝+夏期+平常とか、夏期講習が朝から晩までとか、塾によって違いはありますが、最難関志望ならほとんど休みなく毎日塾に通うことになります。

休みの日も模試だとかイベントでつぶれるので、完全な休みと言えば夏休み最後の日くらいでしょうか。

毎日塾があれば毎日宿題があり、ある程度は塾で終わらせるにしても、家に帰ってからさあ5年の復習をしようとか、2月からの復習をしようとか、今までのテスト直しをしようなどと思っても、まず時間がありません。

そんな余裕があれば宿題2回目をやらなければなりませんし、下手をすると1回目すら終わらないという日もあるかもしれません。

 

最難関志望でなければ盆休みくらいはあるのですが、そこは遅れている宿題を取り返す時間になると思います。

学校の宿題もやっておかなければなりません。

とにかく時間が取れるのは夏休み最初の週くらいで、できれば学校の宿題は夏休み最初の週で終わらせておきたいところです。

 

結局、最初の予定は2週目あたりで崩れ去り、慌てて修正するも全く予定通りに進まず、最後はダウンということにもなりかねません。

かと思うと受験学年以外はやることが少なく、ハイペースで進めていったら終わりの方はやることがなくなったりするかもしれません。

ですから、目標を立てるにしても、途中でどんどん修正できるようにいろいろなケースを想定しておいた方がいいかもしれません。

今のうちから準備をしておくというのはいいと思います。

ただ、・・・。

 

夏休みに頑張って成績を上げたいと考える人は多いです。

ですが実際に成績が上がる人は一握りです。

ほとんどの人はあまり変わらないでしょう。

というのも、みんな同じことを考えて同じことをやっていたらそれほど差なんかつくわけないんです。

かなり頑張ったとしても成果が出るには2~3ヶ月はかかります。

10月とか11月ですね。

6年生だとちょっと間に合わないかもしれません。

 

 

 

今から夏のことを考えておくのはいいことだとは思います。

それはそれで大事なことです。

ただ、これを言うべきなのかどうかはわかりませんが、あえて言わせてもらうと、

ちょっと甘いんじゃないかな?と。

 

今の時点で夏にやらせようと思っていることっていうのは、

おそらく弱点教科であったり、苦手単元だったりするわけですよね?

それって、今やらなければならないことではないんでしょうか?

なぜ夏まで先延ばしにするのでしょうか?

なぜ夏でなければならないのでしょうか?

 

 

例えば、子供がこんなことを言ったとします。

「僕、この単元苦手だから復習することにした。」

「偉いわね~。で、いつから始めるの?」

「うん、夏休みになったらやろうと思う。」

 

関西人なら即座にツッコミを入れるところですよね?

「今すぐ始めんかい!」

と。

 

 

 

 

 

 

 


【最難関志望】人によって言うことが違うのは何故か

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最難関を目指すなら、低学年のうちからだとか、飛び級だとか、あっちの塾がいいとかこっちの塾がいいとか、塾の掛け持ちだとか。

かと思えば、小4からで十分間に合うとか、そこまでやらなきゃ入れないのなら入ってからがきついとか。

努力すれば結果がついてくるとか、地頭がよくなきゃだめだとか、地頭と努力は最低限必要だとか。

一体どれを信じたらいいのでしょうか?

何も信じない方がいいのでしょうか?

 

とりあえずフィルターをかけてみましょう。

余計なものは取り除いてしまうのが一番です。

 

まずは中学受験を経験していない人の意見、これはあまり参考になりません。

どこかで情報を集めてきたのでしょうが、その人の経験ではないので、どうせ聞くなら経験者に直接聞いた方が情報は確かです。

同じ学年の人はいくら仲よくしていても、ライバルだということを忘れてはいけません。

 

やったことがない人の意見も参考になりません。

こうしたほうがいいよなどと言って、人にやらせておいて様子を見る人もいます。

 

失敗した人の経験談は聞いておいて損はありませんが、その人の意見はいりません。

こうしておけばよかったと言われても、それがよかったという根拠がありません。

きつい言い方かもしれませんが、勝負の世界の鉄則です。

 

 

で、残るのが合格した人の話なのですが、これがバラバラなのです。

この講座はとった方がいいという人がいれば、そんなの不要だという人もいます。

低学年のうちから先取りの勉強をした方がいいという人もいれば、あまり早くからやっていると途中で失速するという人もいます。

 

これはやらなくてもよかったかもという意見には注意が必要です。

実際にその人がやっていて合格しているのであれば、不要かどうかは判断できません。

そこまでやったからこそ結果が出たのかもしれないからです。

 

あれもやっておいたらよかったという意見も同様です。

そこまでやってなくても結果が出ているのですから、不要かもしれません。

 

つまり、その人が何をやったか、その結果どうだったかがわかれば、あまりこうした方がいいという意見は不要なのですね。

だいたいその人は自分の子しか見ていないわけですから、それが他の子にもあてはまるかどうかはわかりません。

どうしたらいいかは各自が責任を持って判断すればいいことだと思います。

 

 

しかし、どうしてそこまで意見が分かれるのか謎が残ります。

同じ学校に合格した人でも意見が割れるのです。

そこで1つの仮説を立てて考えてみることにしました。

 

 

ひとくくりに最難関と言っても、トップ校とその併願校ではかなりのレベル差があります。

例えば、塾の最難関コースに入ろうと思ったら、偏差値50台後半くらいは必要になるかとおもいますが、トップ校のA判定の偏差値は65くらいだったりするわけです。

そうすると、最難関校でも上と下では偏差値10くらい違ってくるわけですね。

 

これは塾のクラス帯で言えば、一番上のクラス帯と真ん中のクラス帯くらいの差があります。

もっとわかりやすくいうと、公開テストなど同じテストを受けさせると1科目で20点くらい違うということです。

平均点が50点だとすると、60点取る子と80点取る子の実力差を考えてみましょう。

ふだんの勉強のしかたはもちろん、受講している講座やクラスも全然違うのです。

当然そういう話をしてもかみ合わないわけです。

 

灘の場合を考えてみましょう。

例えばある塾で、灘A判定の偏差値が65だとします。

A判定が65でも当然それより低くても合格する人はいます。

割合は低いですが、偏差値60くらいでも合格者は出るのです。

1回だけのテストに限って言うなら、偏差値50台後半でも合格者が出ることがあります。

それを偏差値50台でも合格できるという言い方をすると語弊があるので、灘に合格する子でも公開テストで失敗して偏差値50台を取ることもあると考えてください。

その一方で、トップ合格する子の偏差値はどれくらいかというと、これも1回だけのテストに限って言うなら偏差値80台を叩きだすこともあります。

それが偶然重なれば、トップとボーダーで偏差値が20以上ことなることもあるわけです。

これはテストの点数で言うと1科目で40点くらいの差です。

この両者に合格体験記を書かせたら全く違う印象になるのも無理はないでしょう。

 

もし塾の説明会などで、合格者の偏差値分布などの資料を見る機会があったら、トップと合格者の最下位の偏差値を差を見てみるといいと思います。

 

塾のクラスでも同じことが起こります。

ちょうど真ん中辺のクラス帯は人数が最も多く、同じクラスの生徒の偏差値の幅は平均して5ポイントくらいで収まるのですが、最上位のクラスは天井がありませんからその差はかなり大きくなることがあります。

最下位のクラスは床がありませんから、これも同様で同じクラス内で偏差値の差が大きくなります。

 

まだピンとこない人のために、年収に例えてみましょう。

年収の上位10%のラインは、どれくらいだと思いますか?

参考までに近畿圏の受験人口は約10%です。

昨年のデータでは約580万円です。

平均年収が約415万円ですから、約165万円の差ですね。

 

では上位1%になるとどうなるかというと、

ちょうど近畿圏の受験人口に対する灘の定員の割合と同じです。

年収は1270万円以上です。

一気に額が増えましたね。

平均の3倍以上、800万円以上の差です。

 

しかし、その1%の中に入ったら入ったで、恐ろしい格差を味わうことになるでしょう。

年収2500万円以上の人も同じ1%の括りの中にいるのです。

さらに一握りの高額所得者も同じ1%の中にいます。

もう生活レベルから何から全然違うわけですよ。

だから言うことも違って当たり前です。

豪邸に住んで高級車に乗る人が、「うちなんかそんなに金持ちじゃないから」と言うのは謙遜でも何でもなく、本当にもっと上がいると言うことを言いたいのかもしれませんし、「あなたも買えばいいのに」というのは嫌味ではなく本当にそう思っているだけなのかもしれません。

 

 

そういうことを踏まえた上で、合格した人たちの意見を聞いてみてください。

そしていずれは自分も言える立場になれるように頑張って下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

最難関の処理速度

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最難関中を目指す人にとって最大の悩みは次から次へと出てくる課題をどうやってこなしていくかということでしょう。

処理速度というのは簡単に言えば問題を解くスピードのことですが、この処理速度さえ上がれば受験生の抱える問題の9割は解決するのではないかと思います。

テストでも時間が足りなかったとか、見直しの時間がなかったなんていうのは単純に処理速度の問題ですし、家に帰ってやり直したら出来たというのも処理速度の問題です。

何よりも宿題がさっさと終われば復習をする時間もとれますし、演習量が増えれば学力も上がってくるでしょう。

そう考えれば少なくとも受験においては、処理速度の差こそが能力(学力)の差だと言っても過言ではないでしょう。

 

みんなどれくらいのスピードで問題を解いているのでしょうか。

宿題にかかる時間÷問題数=1題あたりにかかる時間

を考えてみましょう。

例えば算数の宿題で大問数が15題だったとしましょう。

これを1時間で終わる子は、1題あたり4分ということになります。

 

例えばテキストの基本レベルのある問題を解かせてみると、

偏差値40台の子が1題あたり3~4分で解くのに対して、

偏差値50台の子は同じ問題を2~3分で解きます。

さらに偏差値60台になるとそれを1~2分で解くのです。

でも最難関を目指すのであればそれでは遅すぎます。

最難関中の入試問題はもっと難しい問題を1題あたり平均3分くらいで解かなければなりません。

となれば、基本レベルの問題なら1分以内で終わらせたいところです。

 

ところがこれはやり方がわかっていて、スムーズに解いた場合です。

わからない問題があるとそこで止まってしまいますから、時間はどんどん過ぎていきます。

宿題に2時間以上かかると言っている子は、だいたいそれが原因です。

早いときは1時間で終わるというのであれば間違いありません。

これは処理速度以前の問題なので、まずはそこを解決しなければなりません。

 

やり方がわかっていて遅いのはなぜなのでしょうか?

ストップウォッチを片手に横で見ているとわかります。

手が止まっている時間が長いんですね。

なぜ止まっているかというと、本人いわく考えているのだとか。

それを削らないとタイムは縮まりません。

 

書くのが遅い子もいます。

それではどんなに頑張っても時間がかかってしまいます。

なぜ問題番号を書くだけでそんなに時間がかかるのでしょう?

 

問題文を読むのが遅い子もいます。

問題文が長かったらそれを読むだけで時間がかかってしまいます。

算数ならまだしも、国語だと絶対に時間が足りなくなります。

 

 

 

 

原因が思わぬところにあったります。

「問題文をしっかり読みなさい」

「字はゆっくりていねいに書きなさい」

「必ず図を描きなさい」

「式をちゃんとかきなさい」

 

そういった指示が速度制限をかけているのです。

高速道路を走っているのなら法定速度や指示は守らなければなりませんが、最難関というのはいわばサーキットですから、そんなリミッターはカットしておかなければなりません。

 

1題1分以内と言われて安心している人もいるかもしれませんが、最短は5秒です。

問題文や図を見るのに2秒、判断するのに1秒、答えを書くのに2秒。

答えを書いている間に見直しをします。

計算が必要な問題なら計算時間が5秒くらいかかりますから10秒です。

次の問題に移動するの1秒かかったとしても1分あれば5題は解けます。

一番のタイムロスは書き間違いです。

基本問題でも時間がかかる問題があります。

さすがに図や計算もなしに解くのは無理な問題や答えを書くのに時間がかかる問題もあります。

それらを平均して1分以内ということです。

 

難易度の高い問題になるともう少し時間はかかります。

大問1題に小問が3題くらいあるのなら、合計3分以内を目標にします。

 

そんなに早く解くのは無理だと言う人もいるでしょう。

それがリミッターです。

まずはそれをカットしましょう。

 

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13日の金曜日(仏滅)

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13日の金曜日と言うとキリスト教圏では不吉な日とされているらしいです。

キリストの13番目の弟子のユダが裏切ったからとか、キリストが処刑された日が14日の金曜日だからだそうです。

その金曜日と13番目で13日の金曜日というツッコミどころ満載の説ではありますが、13という数字は素数ですから数学的にも嫌われやすい数字かもしれません。

 

13個のりんごを2人でわけても3人でわけでも4人で分けても6人でわけても1個あまります。

2列に並べても3列に並べても4列に並べても6列に並べても1個はみ出ます。

だったらその1個を食べてしまえばいいというのはただのネタですが、3人兄弟で長男が2分の1を取り、次男が3分の1を取り、三男が4分の1を取ると言う場合には1個をよけておくという手が使えます。

12個のうち、長男が6個、次男が4個、三男が3個に取るわけですから合計13個必要ですが、そこでよけておいた1個の出番になります。

そんなとき空気の読めない長男だと、13個の2分の1は6.5個だと言いだして揉めるのですが、これもトンチなのですね。

 

13日の金曜日が不吉だと言ってくる子には、「じゃあ今年、13日の金曜日は何回ある?」と聞いてみるといいでしょう。

日暦算の基本問題ですね。

 

13日の金曜日は1年に少なくとも1回、最大で3回あります。

では、1年のうちに3回あるときは何月と何月と何月でしょうか?

平年とうるう年でそれぞれ考えてみてください。

 

 

日本で13日の金曜日が不吉だと言われるようになったのは映画「13日の金曜日」の影響だと思います。

13日の金曜日よりも毎月第2日曜日とその後の水曜日の方が不吉だと言う人もいるかもしれませんが・・・。

ちなみに2016年5月13日金曜日は仏滅です。

 

13日の金曜日といえばジェイソン、ジェイソンといえばチェーンソーのイメージですが、実はジェイソンは1度もチェーンソーを使ったことはないのです。

同時期の映画「悪魔のいけにえ」でレザーフェイスがチェーンソーを使っていたので混同されているという説が有力です。

 

昭和時代に海外の映画が与えた影響というのは絶大で、未だに都市伝説のように語り継がれているネタがいくつかあります。

 

タランチュラ猛毒説

タランチュラという大型のクモは誰でも知っていると思いますが、噛まれると死に至る猛毒を持っていると思っている人がいるかもしれませんが、そんなに強い毒はもっていません。

これは映画の影響ですね。

性格はおとなしいのでペットとして飼う人もけっこういるようです。

刺激毛という毛を飛ばして攻撃するタイプもいて、これが刺さると痒くなることもあるそうです。

タランチュラを食用にするときは表面の毛を焼いてしまうそうです。

 

金粉を全身に塗ると皮膚呼吸できなくて死んでしまう説

これは映画「007/ゴールドフィンガー」の作中での設定ですね。

皮膚呼吸できないって、カエルじゃないんですからそれで死ぬことはありません。

お風呂につかっていたら皮膚呼吸できなくて死んでしまうのでしょうか?

 

その他、宇宙人とか火星人とかゾンビとか吸血鬼とか誰も見たことがないにもかかわらず、誰もが共通のイメージを持っているのはやはりテレビの影響なのでしょう。

 

こういう一見トリビアのような大ウソを信じて人にしゃべってしまうと、それがどんどん広がっていきます。

誰もそれを否定できるだけの知識がないので止められません。

1973年のオイルショックのときにトイレットペーパーがなくなると言われて買い付け騒動が起きたのは知っていると思います。

きっかけは大阪・千里ニュータウンのスーパーで行われた特売だとか。

それが新聞で取り上げられて全国で騒動が起きたのです。

 

テレビでダイエットに効果があるとか健康にいいなどと取り上げられると、全国のスーパーで翌日から急に品薄になるという現象を経験したことがあると思います。

みんな殺到するんですね。

 

私も少し品薄感を演出してみようかと思います。

 

 

お気に入りの写真

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伊丹空港のランディング

千里川土手にて。

機体に滑走路のライトが映り込む瞬間を狙ってみました。

もっと広角で撮ればよかったかも。

連休最終日だったので周りには50人くらいいました。

 

 

CANON EOS7D MarkII

TAMRON SP 70-300mm

 

最難関の処理速度2

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処理速度はどうやったら上がるのか?

多分これを読んでいる人はみんなわかっていると思います。

わかっているのに何故やらないのかというと、そこに本当の難しさがあるんです。

 

ここは単純に処理速度のことだけを考えましょう。

問題を速く解くにはどうしたらいいかです。

それは反復練習以外にはありません。

じゃあどれくらい速くなるのかというと、どこまでやり込むかで決まってきます。

 

例えば6年生のこの時期に遅いと悩んでいる人は多いと思います。

そういう人たちが8ヶ月後にどうなっているでしょうか?

偏差値40台で宿題に2時間以上かかっている子でも、冬休みに入る頃にはかなりスピードが上がってきます。

人によっては3~4倍のスピードにもなります。

偏差値が高い子は元々スピードがあるので、そこまで速くはなりませんが、今よりは格段にはやくなります。

 

なぜかと言うと、カリキュラムが反復しているからです。

いわゆるスパイラル方式とか螺旋方式というやつですね。

実は6年でやっている内容もよく見れば、5年、4年で習ってきた内容がかなりかぶっているはずです。

塾によりますが、テキストを並べて見比べてみると、同じ問題が出てきてたりするのです。

しかも数値も全く同じ。

これは単なる手抜きじゃないのかと思うかもしれませんが、私もそう思います。

ですが、反復という意味ではそれでいいのです。多分。

そうやって何度も同じ単元を復習することで次第に学力がつき、スピードが上がり、難易度の高い問題に慣れてくるはずなのですが、どこかで手を抜いているとついていけなくなります。

 

 

で、6年の夏期講習は当然今までの全範囲の復習、日曜志望校別特訓も全範囲をやります。

秋からは各教科が一通り終わって総復習に入ります。

冬休みは入試前の最後の特訓ですから、また全範囲を復習します。

ということは、今習っている範囲を、単元によっては最大で4回復習する機会があるのです。

もちろん一番多く出てくる単元は入試でも頻出単元でしょう。

 

何度もやっているうちに速くなってくるんです。

じゃあ、そんなに心配しなくても大丈夫と思うかもしれませんが、成績を上げようと思ったらそれではダメなんです。

みんな速くなりますから。

 

と、ここまでは難関レベルの話です。

最難関は半年くらい先を行きます。

6年で習う内容は5年の特訓講座で、5年で習う内容は4年の特訓講座で先取りをしています。

6年になると夏くらいまでは難関コースが入試前にやることと同じレベル、夏以降はその上のレベルに入ります。

トップ校を目指すのであれば入試前にさらにその上をやると思って下さい。

 

最難関は難関コースに比べてやることが多いわけですが、その分スパイラルの回数が減ります。

つまり、同じことをそんなに何度もやるわけではないということです。

そう考えたら、今のうちにスピードをつけておかないと最後に失速することになるかもしれません。

12月くらいになると平常授業を休んで勉強時間に当てる子が出てきます。

志望校別コースや特訓の課題がこなせなくなるのです。

それでも追いつかず、そのうち学校を休むとか言い始めます。

かと思えば、やることを全部やりつくしてしまい、次何やろうかなどと言っている子もいます。

スピードの差が5倍くらいあれば当然そうなります。

最難関レベルの課題が多いのは当然で、トップレベルの子が退屈しないように、さぼらないようにとテキストを作っているわけですから。

それでもまだ時間が余ったりするので、0組教材などというものが存在するのです。

 

 

 

処理速度を上げるのに必要なのは反復練習です。

それも同じ問題を何度もやり込むことです。

1回目で5分かかっていた問題も、2回目なら2分で解けるようになります。

3回目なら1分くらい。

そのうち物理的限界がきます。

これ以上速く字を書くことが出来ないという限界です。

その壁を打ち破るには腕の筋力を上げるしかありません。

スピードを2倍にするには単純計算で4倍の筋力が必要です。

筋力は筋肉の断面積に比例するので、腕の太さを2倍にしなければなりません。

字を書くのが速い子はだいたい筆圧が強いです。

字は汚いですけど。

いきなり腕を鍛えるのは無茶ですけど、普段からスピードを上げることを心掛けていれば腕の力もついてきます。

でも2倍というのはさすがに無理ですね。

そこから先は違う方法を考えなければなりません。

 

勉強もやり過ぎると指にペンダコができたり、ちょっと変形してきたり、下手をすると腱鞘炎との戦いになります。

血のにじむような努力というのは、そこまでやることなんでしょうね。

 

同じ問題を3回もやっているとそのうち答えを覚えてしまいます。

だからそれ以上やっても無駄だと。

なぜそこでやめてしまうんですか?

 

そこからさらにスピードを上げていくんです。

答えを覚えているなんてそんなの当然です。

みんな覚えているんです。

だから同じ問題がどこかで出てきたりすると、一瞬で解くんです。

計算問題を速く解くには計算してはダメなんです。

暗算では遅いので、よく出てくる数値は覚えてしまうんです。

 

答えを覚えてしまっていても、なるべく図や式を書かせて下さい。

それで限界がくるまでタイムを縮めていくんです。

宿題範囲を全部一気に解いて10分とか、15分とか。

これ以上タイムが縮まらなくなるまでやるんです。

 

そんなことをして学力が上がるんですか?ってよく言われます。

いいえ、一定のところまでしか上がりません。

でも処理速度を上げたいんですよね?

だったらそこまでやる価値はあります。

 

目の前で各駅停車が発車しようとしていても、あとから来る特急に乗った方が目的地に先に着くのであれば、そこはじっと待つべきなんです。

 

宿題に1時間かかっているとしたら、2回目はその半分の30分、3回目は3分の1の20分、4回目は4分の1の15分、というのが大まかな目安です。

4回やるとトータル2時間5分ですから、勉強時間は2倍必要になりますが、スピードは4倍になる計算です。

当然きついです。

 

そこまでやり込んだ単元だけは異常なほど速くなります。

あとは全単元をひたすらやり込んでいけば全体的に速くなります。

そこまで行くのに半年から1年くらいかかります。

トップレベルの子はそれを低学年のうちからやっているんです。

でもどこかでスピードの限界がきますから、そこまで行ったら次のステップですね。

 

実際のところ、どれくらいのスピードで解けばいいのかわからないと思います。

多分それをブログで伝えることは無理でしょう。

塾でまわりに速い子がいたら、そのスピードを目標にしてみてください。

 

親子で勝負してもし親の方が問題を解くのが速かったら、それは遅いということです。

最難関を目指すのであれば。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全国統一小学生テスト

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もうそんな季節がやってきましたね。

無料で受けられる模試なのに、賞品があるというのがすごい。

決勝に残れば東京に行くための旅費・宿泊費が出る上に、30位以内に入ればiPadがもらえます。

小4はさらにアメリカIvy League視察団に参加できます。

 

 

そんなわけで、何かいい対策法はありませんかという相談のメッセージがきました。

ちょうどそのときすぐ横にアメリカに行ってきた子がいたので、聞いてみることに。

 

Q.テストは難しかったですか?

A.普通です。

 

Q.テストのために何か特別な対策をしましたか?

A.特に何もしてません。

 

Q.決勝進出するために必要だと思うことは?

A.いつも通りやればいいと思います。

 

Q.アメリカは楽しかったですか?

A.楽しかったです。

 

ありがとうございました。

みなさん、参考になりましたでしょうか?

 

自分でもしょ~もない質問をしたと思いました。

補足しておきます。

 

出題内容は、各学年の1学期までの教科書の内容+応用力を試す問題、とありますので、普段塾などでやっている内容をしっかりやっていれば、特別な対策をする必要はないですね。

 

過去問は入手できるのであればやっておいた方がいいのは言うまでもありません。

目安は500点満点で450点くらい。

9割を取らなければ決勝は難しいかもしれません。

 

昨年、決勝進出メンバーの一覧を見ましたが、各学年ともに某塾の10傑常連さんの名前がちらほらと。

そのレベルの子であれば、いつも通りの結果が出れば決勝進出も難しくはないのでしょう。

難しいとしたら4科であることくらいですね。

 

去年の小4の算数の問題は解いてみました。

やはり基本問題は落としてはいけませんね。

難易度の高い問題が数問あって、それを解き切ることができるかどうかで勝負が決まりそうな印象です。

 

予選はマークシート式なので、慣れていた方がいいと思います。

 

マークシート式のポイント

1.正解を選択肢から選ぶ形式の問題

正解が選択肢の中にあるわけですから、自分の出した答えがその中になければ解き方を間違えているか計算間違えをしているということです。

最悪わからない場合、その中から適当に答えを選ぶしかありません。

あてはめて答えが出せるタイプの問題はあまりないと思いますが、選択肢を眺めれば少なくとも答えの範囲はわかりますから、見当をつけて解いていくという手もありだと思います。

 

2.複数解答の問題

選択肢を複数選ぶタイプの問題の場合、マークシートの性質上解答は小さい番号順になることが多いと思います。

それを間違えると得点にはなりません(完答です)から、気をつけましょう。

 

3.数値を答える問題

例えば答えが18なら、10の位は1を、1の位は8をマークします。

適当に書いて当たる確率は低いです。

ただ、答えの桁数はわかっているので、ヒントになることもあるかもしれません。

性質上、整数で答えが出るか、割り切れる答えになる問題、分数であらわせる問題になると思います。

 

制限時間

家で過去問をするのなら、制限時間どおりでやりましょう。

早く解けたからといって途中でやめてしまうのはあまりいい方法ではありません。

9割取ろうと思ったら、一通り解き終わってから最後の10分くらいが勝負どころです。

これは普段の塾のテストでも同じことが言えますね。

ミスが多い人は特にそこを意識したらいいと思います。

 

 

 

 

近畿圏の入試(男子最難関)は3科が主流なので、3科しかやっていない人にとって4科のテストは不利ですね。

男子御三家などを受けることを考えているのならやってみる価値はあると思います。

 

※私のところに相談に来られても、これといって特別な対策があるわけではありません。

過去問も持っていません。

 

 

 

 

 

 

最難関の処理速度3

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アメンバー限定公開記事です。


正答率と捨て問

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公開テストが却ってきて、さあ復習をやろうというときにどこから手をつけますか?

だいたい間違えた問題をまずやり直すと思うのですが、どの問題からやりますか?

 

塾の説明会や教育相談でよく言われるのが、「正答率の高い問題から」だと思います。

正答率の低い問題になると「これは捨て問だからやらなくていい」などと言われることもあります。

ではどこまでやればいいのでしょうか?

 

それはあなたがどのレベルにいるのかによってまったく異なります。

塾の説明会は出席者全体に向けたものなので、個々にはあてはまらないことが多いのです。

 

 

テストのときに正答率の低い難しい問題は飛ばして、易しい問題を確実にとるようにしてくださいなどと言われますが、それも人によってどれを飛ばすかは違いますし、そもそもテスト中に問題の正答率なんかわかりませんし、難易度の判断が出来るようならそれほど苦労はしていないでしょう。

塾の先生がいい加減なことを言っているというのではなく、それは説明会向けのトークであると言うことなのです。

そういう私もかつてはそんなことを言ってました。

他の先生が言っていたのを真似しただけで、それをまた誰かが真似していくのです。

しゃべっているときはテンションも高くなり、説明会もなんとなく盛り上がっているので、聞いている人もなんだか納得してしまうものなのですが、あとで冷静に考えてみればそれは無理でしょと思うこともよくあります。

 

普段から問題をたくさん解いている子なら、難しい問題は手ごたえを感じます。

今までテンポよく解けていたのに、そこで急に詰まってしまうのです。

ちょっと時間かかるかなと思ったら、とりあえず後回しにして次の問題に進み、あとで戻ってきたらあっさり解けることもあります。

 

平均点が取れない子なら、とにかく解けそうな問題を探すことです。

そして解けた問題はしっかり見直しをしておくことです。

わからないところは適当に解答欄だけうめて、運が良ければ1問くらい拾えるかもしれません。

多分それが限界でしょう。

もっと点数が取りたければ勉強量を増やすしかありません。

 

上位の子は1番から順に解いていけばいいと思います。

どうしてもわからないところは飛ばして、15~20分で一通り終えたあと、見直しを済ませてからじっくり考えればいいと思います。

 

テストのときの注意事項として、計算問題は全部解くとか、大問の1番、2番はきっちり解く、最後の問題は捨てる、などという話はよくありますが、それは間違いです。

大問1番や2番にもときどき難しい問題が入ることがあります。

それをかわすことが出来ない人は最後に時間切れになります。

で、最後の問題が意表をついて易しい問題だったりすることもあります。

時間切れの人は撃沈するというトラップですね。

 

ここ2~3ヶ月のテストを分析してみればわかると思います。

どの問題の正答率が高くて、どの問題が低いのか、どういう配置になっているのかを一度確認しておきましょう。

 

 

 

さて、どこまで復習するかという話ですが、偏差値50以下の子であれば、正答率が高いものから60%くらいまでの問題で間違えているところやその単元を復習しましょうと言われることがあるかと思います。

 

正答率60%ということは単純に考えて上から60%くらいの人が正解していると考えることが出来ます。

偏差値50なら正答率50%くらいじゃないの?と思うでしょうが、正答率60%以上の問題をすべて正解すると何点になるか計算してみるといいと思います。

だいたい平均点を越えることが多いと思います。

なぜでしょうか?

 

では、正答率50%以上の問題をすべて正解するとどうなるか計算してみてください。

平均点を10点上回ればだいたい偏差値55くらいになります。

なぜでしょうか?

 

偏差値50以上の人でも、正答率50%以上の問題を何問か落としているからです。

正答率50%以上で平均点を10点上回るのであれば、だいたい10点分くらいは平均して落としていると思っていいでしょう。

ですから、正答率60%以上の問題が全部できれば平均点に届くということなのです。

 

納得できましたでしょうか?

でも、それで納得してはダメなのです。

平均して10点くらい落としているといっているのですから、正答率60%以上の問題が全部できたと思っていても10点くらいミスをしているということです。

ですから、それを見込んで正答率50%くらいの問題まで対策をしておくべきなのです。

 

と、ここまでは偏差値50以下の場合です。

それより上の人はもっと正答率の低い問題に取り組まなければなりません。

偏差値60ならだいたい上から16%あたりの位置になると思います。

ということは正答率16%以上の問題をすべて狙っていかなければならないのです。

 

自分がどれくらいの位置にいるのか知りたければ計算は簡単です。

自分の位置(%)=自分の順位÷受験者全体×100 で求められます。

で、自分の位置(%)よりも高い正答率の問題を全部とれるように復習すればいいのです。

 

でも、そういうレベルの子向けの話を塾ではあまりしません。

ですから、みんな正答率30%くらいでもけっこう低いと思っています。

正答率10%台なら捨て問などと言っていたりします。

大丈夫でしょうか?

 

最難関レベルを目指すのであれば偏差値60くらいは最低でも欲しいところです。

ということは正答率16%くらいの問題までは解けるようにならないと、最低ラインを越えられません。

多くの子が捨て問と言っている問題を拾えるかどうかが勝負どころです。

 

 

例えば公開テスト100傑の子がいたとします。

学年が2000人だとすれば、その子は上から5%の位置にいます。

ということは、正答率5%の問題を解いて当たり前なのです。

そこからさらに上を狙うとか言うのであれば、取れなければならない問題なのです。

正答率10%以下が捨て問?

とんでもない話ですよ。

 

 

公開テスト10傑ともなると、上位1%以内です。

ということは正答率1%の問題を取れないとダメなんです。

つまりほぼ満点を取るということですね。

捨て問なんかありません。

ノーミスで全部解いて下さい。

 

塾でやらなくていいって言われた?

それは遠回しに君には無理だと言われたのかもしれません。

やるだけ時間の無駄だと。

本当に全然わからないのならそれはしかたがありません。

他の科目で頑張って下さい。

 

ちなみに捨て問というのはテストのときにどうしてもわからない問題が出てきたときにつかう緊急手段です。

家での勉強にはそこまでの緊急性はありませんから、時間をかけてでもじっくりやってみることも必要かもしれません。

そのためには時間を作らなくてはなりませんから、そこまでの実力がなければやめておいた方が無難ということですね。

そこから先は根性論になります。

 

 

 

 

 

チャンスを逃す人

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チャンスをつかむ人なんていうタイトルはあまりにありきたりですし、どうせ読んでもチャンスなんかつかめるわけもないので今回はとことんネガティヴに行ってみましょう。

 

私は基本的に「ポジティヴ」とか言っている人は嫌いです。

なぜ嫌いかというと、そういうことを言う人ほどネガティヴだからです。

だからといってネガティヴなことばかり言う人も嫌いです。

なぜ嫌いかというと、そういうことを言う人はネガティヴだからです。

なぜネガティヴな人が嫌いかというと、人を巻き込もうとするからです。

人の失敗を喜び、人の成功を妬み、うまくいっている人をみると何とか足を引っ張ろうとします。

まずはそういう人にからまれないように、関係を一切断ち切ってしまうことですね。

そういう友達は要りませんし、そもそもそんなのは友達じゃないですから。

 

さて、チャンスがつかめないと言っている人はたくさんいます。

チャンスをつかむ人が少ないのであれば、つかめない人が多いのは当然ですね。

ただ、大きな勘違いをしている人がいます。

チャンス=成功ではないのです。

辞書を引けばわかります。

チャンス=機会なのです。

 

中学入試で言うなら最大のチャンスは入学試験なのです。

例えば気に入った学校があってそこに我が子を通わせたい、と誰もが思うわけですが、ではその学校に入学するためにどうすればいいのかというと、入学試験を受けるしかないですよね?

推薦とか編入(転校)という方法が使える学校もありますが、ふつうは入学試験で合格するしか入学する方法はありません。

これがチャンス(機会)なのです。

で、入学試験というのは基本的に誰でも出願さえすれば受験できるわけですから、「誰にでもチャンスはある」と言うのは間違っていません。

チャンスをつかんだからと言って、つまり受験をしたからと言って、合格すると決まっているわけではありません。

結果は結果で、チャンスとは全く別の話なのです。

 

宝くじだって買わなければ当たらないわけですし、買ったからといって当たるかどうかはわからないわけです。

宝くじなんて期待値は低いのだから買うだけ損だというのは理論的には正しいですが、買わなければ絶対に当たらないと言うのも理論的に正しいわけです。

買うのと買わないのとどちらがいいという話ではありません。

当てたいと思うなら買わなければ絶対に当たりませんし、得をしたいと言うのであれば理論上買わない方が得だと言うだけのことで、つまりチャンスかどうかその人の考え方次第なんですね。

その学校に行きたい人にとっては受験することがチャンスですが、そんな学校に興味がないと言う人にとってはチャンスでもないどころか、志望校が重なっていたらそれはデメリットでしかないわけです。

つまりはチャンスの前にモチベーションが必要だということで、例えば中学受験を考えていない人は私立中学に行くチャンス(機会)はありませんし、それをチャンス(好機)だとは思っていないということです。

 

合格したいのであればそのチャンスを活かさなければなりません。

そのためには合格するのに必要なことをしなければなりません。

それはつまり入試において全科目の合計で合格最低点以上を取ることです。

そのためには入試の出題範囲の内容を勉強するしか方法はないと思うのですが、そのあたりになると急に理解できないと言いだす人が出てきます。

勉強したって出来るようにならないとか、地頭がよくないからとか、とにかく勉強をしないための言い訳をたくさんします。

 

でも、勉強というのは実はチャンスなんです。

今まで知らなかったことを覚えるチャンス、苦手なことを発見するチャンス、それを克服するチャンス。

一つ一つは小さなチャンスですが、それが積もり積もって大きなチャンス、つまり入試になるわけです。

ところがチャンスが大きすぎると一度にはつかみきれないので、小さくわけてつかみやすくしているわけです。

ですからチャンスは毎日のようにあるのです。

そして今ならつかみそこねたチャンスをもう一度つかむチャンスだってあるのです。

これほどチャンスにあふれて暮らしているのになぜそれをつかまないかというと、それをチャンスだと思っていないからなのでしょう。

 

歳を取るとだんだんそのチャンスをつかむのが難しくなることはみなさんもよくご存じだと思います。

でもまだなくなったわけではないんですよ。

※年齢制限のあるものは無理です。

チャンスには時間制限のあるものがあります。

その時間内につかまなければならないのです。

それがチャンスタイムというものです。

 

でもそういうときに限って、体の調子が悪くなったり、急に予定が入ったり、都合が悪くなったりするものです。

そんなときに、「またの機会にしよう」などというわけですが、その「機会」というのがチャンスなのですから、自分でチャンスを逃しているのはわかりますよね?

 

「行きたかったのに~。今度また誘って~。」なんて言う人は絶対次も来ないということはみなさんもよく知っていると思います。

本当に行きたい人はなんとか調整するものです。

友達を誘ってもいつもそうやって断られるという人は多分嫌われているんだと思います。

※多分というのはその確率が80%以上であることを意味します。

 

だからチャンスがつかめないと言う人は最初からチャンスをつかむ気なんかないんですよ。

「行きたかったのに~」は社交辞令なんです。

「じゃあ、また今度誘うね~。」もそうですね。

困るのが、この人は絶対来ないだろうし、来て欲しくもないけどとりあえず声だけはかけておかないとと思ったら、突然行くとか言いだされたときですね。

なんか急にみんな都合が悪くなったりしますよね。

 

 

チャンスがつかめないとか、運が悪いとか言っている人には近づかないのが一番です。

愚痴をこぼす人も、同意を求めてくる人も、仲間を求めてくる人も。

そういう人と一緒にいるとチャンスはどんどん遠のきます。

 

そういう人を見分けるのが苦手な人もいると思います。

簡単に見分ける方法があります。

とにかくそういう人は動かないんです。

いくら誘っても、いくらアドバイスしても。

勉強しろと言ってもやらない子供と一緒です。

それが歳を取っただけの話です。

 

 

 

 

 

チャンスをつかむにはどうしたらいいか?

手を伸ばして握ればいいんです。

ただそれだけです。

 

あとのことはつかんでみてから考えればいいんです。

 

 

偏差値で見る近畿圏の最難関中

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少しでも偏差値の高い学校に行かせたいと考えている人は多いようですが、その理由はさておき、本気で偏差値だけで学校を選ぼうというのなら気をつけておかなければならないことがあると思います。

そこで今回は勝手に偏差値によるランキングをつけてみます。

参考にしたのは大手塾の偏差値表ですが、塾によって偏差値は異なりますし、微妙に難易度もことなります。

そこで数値は出さずに、なんとなく雰囲気でわかっていただけるように書いてみます。

 

【男子最難関中】

 

 

 

甲陽学院

--------

東大寺

星光

西大和

洛南

--------

洛星

--------

(六甲)

 

(解説)

偏差値と言うのはその学校に合格できるボーダーを表すのが普通です。

つまり、A判定が偏差値60であれば、それをその学校のボーダーラインと考えます。

複数日程のある学校では当然後期日程の方が偏差値が高くなりますが、その学校を第一志望とする子のボーダーではありませんので無視します。

 

灘の次に来るのは洛南ではないのかと思う人もいると思います。

塾によっては洛南の偏差値の方が甲陽より高くなっているかもしれませんが、それは併願の偏差値です。

実際に洛南に入学する子のほとんどは専願(切り替え専願)ですから、専願の偏差値で判断するのが正しいのです。

東大寺も塾によって位置づけがだいぶ違いますが、この学校は3科と4科で難易度に差があります。

灘からの併願者は3科受験が多いですが、東大寺第一志望者は4科受験が多くなります。

そこで難易度の差がかなりあるのです。

ところが塾の偏差値表は3科・4科関係なく判定していますから4科のボーダーより少し偏差値が高めに出ていると思われます。

西大和も同様に3科・4科で差が出ていると考えられます。

 

下のボーダーラインばかり見ていてもいけません。

ボーダーラインは上にもあるのです。

例えば、洛南・東大寺は灘の併願校ですから、灘を受験する人の多くはそのどちらかを受験するでしょう。

しかし、当然ながら灘に合格すれば灘に行きます。

例えば洛南・東大寺の偏差値が60、灘が65だとすれば、洛南・東大寺に入学する子は偏差値60~65の間である確率が高いと考えられます。

これは入試日程をわざとずらしている併願校の宿命のようなものですからしかたがありません。

つまり併願校には天井があるということです。

星光は統一日に入試がありますが、東大寺の併願校になっています。

ということは星光合格者の上位層の東大寺合格者は東大寺に進学するわけですから、やはり上位層は薄くなってしまいます。

西大和も共学化により男子の募集枠を減らしレベルを上げてきていますが、地理的な要因もあって星光とどちらが上かというのは判断が難しいでしょう。

大手塾でも得意なエリアというのがありますから、そのあたりのランク付けが微妙に異なります。

洛南は専願の縛りがある反面、その分合格しやすいと考えていいでしょう。

これらの4校は偏差値的にはほとんど差はないと考えてもいいのですが、明らかに灘・甲陽とは位置づけ異なります。

 

洛星は後期日程もあり、専願もあります。

この学校を最難関に入れていいのかと言う意見や、それなら六甲も最難関では?という意見もあるかと思います。

洛星は伝統もあり、京都(市内)では今でも高く評価されているため、京都に教室を持つ塾にとっては外せない学校です。

六甲は洛星と比べてもいい勝負だと思うのですが、灘・甲陽と同じ兵庫県内にあるために最難関になれないのです。

県大会でいうなら第3位で近畿大会出場ならずというところですね。

洛星は京都府大会で2位で近畿大会出場です。

そう考えると人口が多いはずの大阪はなぜ星光だけなのでしょうか。

学校が多すぎるから分散するのでしょう。

でも男子校はたった3校になってしまいました。

 

 

 

というわけで、偏差値だけで勝手にランキングにしてみました。

それぞれの学校を第一志望としたときの入りやすさを表しています。

ただし、3科・4科受験の学校を3科で受験すると難易度が上がります。

 

偏差値だけで学校を選ぶという考え方を否定するわけではありません。

校風なんていうのは実際に入ってみなければわからないわけですし、大学進学実績も昨年の高3の出来がどうだったかという話です。

学校説明会に行っただけでは学校にとって都合のいい情報しか手に入りませんし、この学校がいいと思っても、入れなければ話にもなりません。

本来、偏差値というのは志望校に合格できそうかどうかの判断材料でしかないわけですが、そこまで学校に対するこだわりがなければ、偏差値を志望校選びにするという判断もありだと思います。

今の自分の偏差値に合った学校に行けば、今の塾のクラスと同じようなレベルや環境で学校生活を送れる可能性が高いということです。

自分に合った学校なんていうのはただの幻想で、入った学校に合わせることができないようではこの先どうやって生きていくのでしょうか?という考え方もあると思います。

 

ですが、もし偏差値だけで学校を選ぶというのであれば、偏差値が全く足りていない学校を第一志望にすることは大きな間違いです。

入ることが出来なければ何も始まらないのです。

偏差値で選ぶなら、確実に入れそうな学校を選ぶのが基本でしょう。

6年の秋になって塾の説明会で勧められる学校にしておけばだいたい合格できます。

 

 

 

※志望校を校風など偏差値以外の要素で選ぶというのであれば、最低限合格するのに必要な偏差値を取るための努力が必要になります。

 

 

 

思考力を鍛える

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こういう問題を入塾テストにしたら面白いとは思いますが、生徒は集まらないかもしれませんね。

特に知識は必要としませんが、思考力(基本)が問われる問題です。

ぜひみなさんも解いてみてください。

時間は無制限です。

 

 

【問題】

父、母、兄、弟の4人がキャンプに行きましたが夜になってしまいました。キャンプにつくためには真っ暗なつり橋を渡らなければなりません。

つり橋は1度に2人までしか渡れません。また、懐中電灯は1本しかなく、電池はあと17分しか持ちません。

つり橋を渡るのにかかる時間は、父が1分、母が2分、兄が5分、弟が10分で、2人で渡るときは遅い人に合わせなければなりません。

17分以内に全員が渡りきるにはどのようにすればいいでしょうか?

 

補足:

条件を満たす渡り方を考えてください。

懐中電灯なしでは渡れません。

 

 

解けた人だけコメントください。

コメントに解答は書かないでください。

答え合わせは不要です。17分以内なら正解です。

 

 

 

思考力を鍛える2

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前回の記事で問題を出しました。

いくつかコメントを頂きましたが、解答を書き込んでいた方は非公開にしました。

まだ問題を解いていない方は前回の記事を見てチャレンジしてみてください。

 

次の問題を期待している人もいるかもしれませんが、「思考力を鍛える」ということですからもう一度同じ問題を振り返ってみましょう。

この問題はネット上で見つけた比較的難易度の低いやさしめの問題です。

なぜ、やさしいかというと、算数の公式や理科の知識などを必要とせず、問題文の意味さえ理解できれば必要な計算は足し算だけですから、小学校低学年でも解くことができるのです。

 

難易度を上げようと思ったら何をするかというと、まず17分以内という条件を削除し、最短時間を求める問題にしてしまいます。

それだけで一気に誤答率が上がりますので、正答率は下がります。

また、数値を小数や分数、あるいは秒の単位まで入れて計算をややこしくすると正答率は下がります。

そして制限時間を5分とかに設定すれば入試レベルの難問になります。

 

 

さて、みなさんどのような解き方をしたでしょうか?

・あてずっぽうにやってみた

・ひたすら書き出してみた

・論理的に考えてみた

 

まずは試しにやってみるというのが問題を解くときの最初のステップですね。

時間が限られているので、なるべく少ない手数でつり橋を渡らなければなりません。

渡り方は同時に2人までと決まっていますから、最短時間で全員が渡り切るためには、合計5回渡らなければならないことはすぐにわかると思います。

 

では、ここで追加問題です。

追加問題1

4人が合計5回で渡り切る方法は全部で何通りでしょうか?

できれば書き出しではなく計算で求めてみてください。

 

追加問題2

17分以内に渡り切る方法(正解)は何通りでしょうか?

1通りではありません。

 

実際の中学入試問題や塾の実力テストの問題でも、ひたすら書き出せば答えに辿り着けるタイプの問題はよく出題されます。

論理的に解くことができなくても、処理能力が高ければ時間内に解ききれるので能力を測るには適した問題だと思います。

その一方で、ハマってしまうと時間がなくなるという危険な問題でもあります。

その判断をするためには、まず可能性が何通りくらいあるのかを考えてみるのがいいでしょう。

100通りくらいまでなら書き出しても間に合いますし、20通りくらいなら下手に考えるより書き出した方が早いでしょう。

最難関レベルの子であれば20通りくらいまでならすぐに書き出せるのですが、数が多くなるほど途中であきらめてしまう確率が高くなります。

偏差値50台くらいまでの子は5通りくらい試したところであきらめることが多いかと思います。

 

思考力を高めたいと考えるのであれば、まず「答えが出るまで絶対にあきらめない」ことが重要なのです。

問題として成立しているのであれば、必ず答えは出るはずなのです。

 

 

トンチで考えようとした人もいると思いますが、入試ではそういう問題はまずありません。

「懐中電灯を投げる」のもアイディアとしてはいいですが、父が渡るのに1分かかる距離を投げて届くかどうかと考えたらリスクしかありませんね。

つり橋の下は多分川でしょうから、投げたらかなり高い確率で川に落ちると思っていいでしょう。

その人は懐中電灯を投げたのではなく、匙を投げたのかもしれません。

落ちたのが池なら、中から神様が現れて「あなたが投げたのは金の匙ですか、それとも銀の匙ですか?」と聞かれるかもしれません。

「いいえ、とんでもない。うちの愚息には菊正宗とか白鹿なんてもったいないので、おいしい水で充分です。」などと答えると、「いや、それもちょっと厳しいかも」と言われるかもしれません。

 

 

 

理論的に考えてみましょう。

まず、10分かかる弟が往復することは考えられません。

5分かかる兄が往復すると最低でも15分かかりますからこれも無理ですね。

となれば、父か母が往復すると考えるのが筋でしょう。

そうやって候補を絞り込むと、全パターンを書き出さなくてすむのでかなり楽になります。

 

そこに気付くまでにはやはり何パターンか試してみて、これでは時間がかかりすぎるとか、絶対無理だとか、トライ&エラー(試行錯誤)が必要なのです。

つまり、そういう隠れた条件や法則に気付くまで試してみるということが大事なのです。

 

 

 

せっかくなので、もう1問出しましょう。

頑張ったら解ける問題です。

□にあてはまる数を求めてください。

 

異なる4つの整数を小さい方から順に並べ、となりあった2数の和を求めると、

それぞれ28、32、59であった。

4つの整数の中で最も大きい数は□である。

 

 

コメントに答えは書かないでください。

 

 

 

 

 

 

 

思考力を鍛える3

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みなさん問題は楽しんで頂けましたでしょうか?

たくさんのコメントやメッセージを頂きました。

追加問題をささっと解説します。

 

追加問題1

この手の問題は書き出していくのが確実な方法ですが、あまりに組み合わせが多いと時間がかかります。

そこで、どれくらいの組み合わせがあるのかを始めに計算してみるというのは非常に有効な手段です。

というわけで場合の数に慣れておかなければなりません。

 

4人が最短で渡り切るためには、

①2人渡る

②1人戻る

③2人渡る

④1人戻る

⑤2人渡る

という5つの手順で渡るしかありません。

そこで順番に組み合わせを考えます。

①は4人のうち2人を選ぶわけですから=6通り

②は2人のうち1人を選べばいいので=2通り

③は3人から2人を選ぶので=3通り

④は3人から1人ですから=3通り

⑤は2人しかいませんから1通りです

これらをかけ合わせればいいわけですから、6×2×3×3×1=108通りです。

C(コンビネーション)についての説明は塾で習うと思いますので省略。

 

全部で108通りなら、書き出しで解くという手も使えると思います。

ただし、偏差値60以上の人向けです。

偏差値50台なら20~30通りくらいまでで、それ以上になるとほとんどの人が挫折します。

偏差値40台なら10くらいが限界かもしれません。

 

ただ、この問題に関していえば、少ない方から順に書き出していけば7番目くらいで答えがでますから易しいというより優しい問題なのです。

 

追加問題2

答が一つ出た人なら良く考えればわかると思います。

父と母が入れ替われば答えが2パターンになります。

 

というわけで、全108通りに対して正解は2通りということです。

 

 

 

こういうタイプの問題は、初めにおよその組み合わせ数を求めて、書き出すかどうかの判断をするのがいいかと思います

30通りくらいまでなら考えるよりも書き出した方が早く正解を見つけられます。

200通り以上になってくるとさすがに書き出しは効率が悪いので、何か方法を考えなければならないのですが、法則が見つかるまではとりあえず書き出してみるのが常套手段でしょう。

工夫できるとしたらその書き出しの方法ですね。

途中で繰り返しに気付いたら省略できますし、論理的な発見があれば絞り込めます。

どうすればそういうことがわかるようになるのかというと、何度も書きだしてみることです。

 

 

問題を解いてみて、面白かったと感じた人も多いと思います。

得られる達成感はそれに費やした労力に比例します。

あっさり解けた人には物足りなかったかもしれません。

思考力を鍛えるにはそういう経験を積むのが一番です。

 

適当に選んだネット上に転がっていた問題の一つですが、少し掘り下げて考えてみるだけでそこから学ぶことはたくさんあるのです。

すべての教科、すべての分野、すべての単元で、あらゆる問題について一つ一つそういうことを考えながら問題を解いていったとすれば、どれほどの思考力が身に付くでしょうか?

考えてみてください。

 

 

 

で、調子にのってもっと難しい問題を解いてみたいと思う人もいるでしょうから、最後に問題を追加したのです。

解けましたでしょうか?

ちなみに最後の問題は灘中の過去問です。

これが解けた人は灘に行けるかも、とおだててその気にさせるというのは塾講師がよく使う手ですね。

ただし、この問題が解けたからといって灘に行けるわけではありません。

合格しようと思ったらこの問題は1分以内で解けるようにしておかなければなりませんし、かなり易しめの問題ですから本番でこれが解けないようでは無理だと思います。

だとしたらなるべく低学年のうちからそういう問題に触れさせておきたいと考えるのは当然でしょう。

でも、「わからないところは塾で質問してきなさい」ということではないと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最難関レベルの問題を秒単位で解く技

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いよいよ夏期講習が近づいてきました。

最難関を目指すのであれば当然最難関コースに入らなければなりません。

灘を目指すならなんとか某塾の男子最難関1組に入りたいと思うかもしれませんが、1組の上には謎の0組というのがあります。

1組の中から各教科上位数名で編成されるクラスです。

平常授業でも教室によっては0組が存在します。

何が違うのかというと、0組には0組教材というのが存在するのです。

それを聞くとみんな0組教材を欲しがります。

それをやればさらに力がつくと思うのでしょう。

 

最難関コースの生徒に難関コースのテキストを解かせると、難関コースの子が1時間かかる量を15分~20分くらいで終わってしまいます。

そこで最難関コースのテキストはさらに難しい問題を大量に扱うわけです。

最難関レベルの子が1時間かかるくらいの量を想定して作られています。

ところが、最難関の上位クラスになるとそれを30分くらいで終わらせてしまいます。

夏期は復習が基本ですから上位クラスになると新たに教えることはほとんどありません。

ですから講義ではなく演習が中心の授業になるわけですが、トップレベルの子は時間内にテキストの問題を解き切ってしまいます。

じゃ、先の問題をやっていてもいいよ、なんて言うと3回目の授業あたりではもうやることがなくなってしまうのです。

そこで0組教材が登場するわけですね。

昔の過去問やプレテストの問題、どこかから集めてきて切り貼りしたようなものもあったりするのですが、内容は入試レベルでとにかく難しければ何でもいいんです。

時間を適当に20~30分くらいに設定して、解かせて採点して解説するだけです。

それをどう扱うかは担当する講師次第ですね。

深く掘り下げてみたり、広げてみたり、テクニックを教えたり。

本来なら制限時間50分くらいでやるテストの問題ですから、1問あたり平均3~4分で解くべき問題をさらに短い時間でやらせているわけですから、1問あたり平均1~2分で解かなければなりません。

簡単な問題なら「秒殺!」と言いながら数秒で解いてしまうわけですが、どうしても時間がかかる問題もあります。

それを「秒単位で解け!」とか言うわけですからもう無茶苦茶ですね。

そんなクラスに間違って偏差値65くらいしかない子が紛れ込んできたら、おそらく何も出来ないまま終わると思います。

解説も秒単位です。

「ここをこうしたら答え出るやろ!」

「あ、そうか」

「はい、次」

という感じですね。

 

「先生、俺やばいわ。2分もかかった。」

「そんなの秒単位で解けって言うてるやろ。」

「どうやったら秒単位で解けんの?」

「そんなの簡単やん」

「先生、教えてや~」

「え~、とりあえず60を掛けます・・・」

「そんなんずるいわ!」

 

 

 

真面目な話をしますと、

時間がかかる原因を取り除けば早く解けます。

どこに時間がかかるかというと、まずは考えている時間ですね。

本人は一生懸命考えているのですが、傍から見ればそれは止まっている時間です。

それをカットすればいいわけです。

次に計算時間ですね。

これも手を動かした分だけ時間を消費しますから、極力カットします。

つまり計算はなるべくしないと言うことですね。

暗算も時間がかかりますからなるべく省略します。

 

それでも時間がかかる問題はやり方を変えるしかありません。

一般化(公式化)出来そうな問題ならそれを覚えて手順を省略できます。

よく必殺技とか呼ばれるものですね。

問題パターンごとにやり方が違いますからそれを覚えなければなりません。

覚えてしまえば、いくら数値が変わっても答えを調整するだけですから簡単です。

 

私もよく「5秒で解け!」とか言いますが、実際は問題文を読むのに2~3秒、計算に1~2秒、解答欄に答えを書くのに2~3秒はかかりますからそのまま合計すると8秒くらいになってしまうこともあります。

そこで、手では答えを書きながら、目は次の問題を読むという技を使ってトータルで5秒以内に持っていくのです。

 

ちなみに問題文が5行くらいなら2~3秒で読みます。

当然ながら頭の中で音読なんかしてはいけません。

よくそれをかき消すために奇声を上げる子がいますが、それもしかたがないのです。

 

消しゴムは時間がかかるので使いません。

重要なのが左手の使い方ですね。

コンマ何秒かは違ってきます。

 

まだまだいろいろなテクニックがあるのですが、これ以上書くと間違いなく頭のおかしい人だと思われるのでもうやめておきます。

 

 

 

 

 


メモリアル受験 ~輝かしい栄光と哀しい嘘~

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よく記念受験という言葉を聞きます。

第一志望校に成績が届かず、でもどうしても受験をしたいというときによく使われます。

関西には自虐的なネタで笑いを取ろうとする文化が根付いているので、「どうせウチは記念受験やから」と割と軽い感じで言います。

 

合格できない可能性が高いとわかっていながらなぜ受験するのでしょうか?

記念受験の対象になる学校というのはだいたい偏差値の高い学校で、いわゆる最難関レベルの学校がほとんどでしょう。

例えば灘を例にとって考えてみましょう。

灘中の受験者数は毎年600人を超えますが、合格できるのは200名あまり。

実質倍率で考えるとここ数年で一番低くても3.4倍です。

点数分布は発表されていませんが、受験者平均点が合格者最低点より20点くらい低いですから、受験者の平均レベルの学力では合格はかなり難しいと考えていいでしょう。

偏差値でいうならA判定に4~5ポイント足りないくらいではないかと思われます。

ということは平均点ではC判定にも届いていないということになるでしょう。

きつい言い方をしますと、受験生の半分は記念受験ということになるのです。

 

灘中は統一日と翌日の2日入試で、同じ入試日程で最難関なら甲陽、星光、洛星前期などがあります。

ということは無理に灘を受けずに、実力で十分狙えるところを受験する方が可能性は高くなります。

例えば六甲後期、高槻中期・後期、洛星後期などを押さえに考えるくらいなら、そこを統一日に受験すればおそらく悩みの9割は解消されると思います。

東大寺、洛南切替専願などを押さえにしてのチャレンジというのであれば、それなりの偏差値をクリアしているでしょうから、記念受験というわけでもありません。

 

灘の場合、関東や九州から団体で受験しに来ます。

今年は早稲アカの集団がやたら多かったのですが、関東日能研、関東SAPIX、英進館、九州日能研などの集団がぞろぞろと入場していきました。

関東勢ならそのあと2月からの関東入試の前哨戦として、腕試しに来る人がほとんどなのでしょう。

東海地区は通学可能圏なので何とも言えません。

で、毎年40名以上の入学辞退者が出ているわけですが、彼らこそが本当の”記念受験”なのです。

近畿圏なら”前受け”とかお試し受験などと称して、岡山や四国の学校を受験します。

あるいは腕試しに特別給費の学校を受けたりする人もいるでしょう。

それけkkで特待生合格や上のコースでの合格が取れたら、記念受験と呼んでいいと思います。

落ちるのがわかっていて受験するという自虐的記念受験とは区別して考えた方がいいですね。

 

最も合格しやすい統一日を捨てて、受験料を無駄にしてまでなぜ自虐的記念受験をするのでしょうか?

”プライド”というよくわからない理由があります。

「結果は残念だったけど灘を受けた」という事実が欲しいのかもしれません。

それを聞いた人がどう思うかというと、ふつうは灘を受けるからにはそれなりの学力があって、それなりに見込みがあったからこそ受験したのだろうと推測するでしょう。

きっとたまたま運が悪くて合格できなかったけど、かなり優秀な子なのだろうと。

それを自慢に生きていく人もいるので、あまりイジメたらかわいそうですが。

あと一歩で届かなかった、と言われてもそれが人類にとってどれほど小さな一歩なのか、その人にとってどれほど大きな一歩だったのかは点数を聞かない限りわかりません。

5点差くらいまでなら本当に惜しかったと言ってもいいと思います。

それでも合格者平均とは30点以上離れていますけど。

 

で、けっきょく本人曰く「滑り止め」の学校にやむを得ず入学するわけですが、自分は灘を受験したのだからその学校を第一志望にしていた周りのみんなとは格が違うのだと主張したりするのです。

もちろん学年トップでも取れれば確かに格の違いは証明できるでしょう。

それならばそういう発言も納得です。

学校側もそういう生徒には慣れていると思います。

コースの分かれた学校であればとりあえずその子のプライドは傷つかずに済ませることができます。

学校に来なくなってしまったら大変ですから。

入学してすぐに宿泊研修みたいなことをやって周りにうまくなじませたりする学校もあります。

塾が併願校を勧める理由の一つに、同じ志望校別コースで第一志望に残念だった子が集まる学校に行かせておけばとりあえず何とかなるというのがあります。

少なくとも中学校で孤立しなくて済むわけですから、最初はお互いに傷を舐め合っていても、いずれリベンジをかけて頑張ってくれればいいといったところですね。

でもそれはそれなりに実力がある子の話です。

 

第二志望にも第三志望にも引っかからないケースもよくあります。

志望校が全部最難関レベルなら全滅もよくある話です。

こんなことなら統一日にここを受けておけば、というのは終わってからでないと理解してもらえないのです。

そこまでして守らなければならないプライドってなんでしょうか。

どこでそうなってしまったのでしょうか。

 

世間体を気にする人もいます。

小学校の周りの友達とかママ友に対して張り合っているのかもしれません。

でも、違う中学に入ってしまえば関係ないわけです。

むしろ、結果的に同じ中学になってしまう方が気まずくなる可能性もあります。

いや、それを想定しての記念受験なのでしょうか。

 

各家庭での思惑はいろいろあるとは思いますが、けっきょくは中学校に入ってから気分よくやっていけるのであれば何でもいいと思いますよ。

どうせならふつうに頑張れば学年上位に入れるようなレベルの学校に行くのが一番理想です。

大学受験を考えるのなら中学からの塾を探せばいいのです。

 

 

最悪のケースはどこにも合格できずに公立中学に進学するケースです。

せっかく何年も頑張ってきたのに、何一つうまくいかないまま終わるというのはダメージが大きいです。

親まで子育てに失敗したみたいな気分になってしまったら最悪です。

そのときはそのときで、「はい、次行ってみよう」と流せたらいいのですが。

 

さらに大変なのが、私立・国立の小学校からの中学受験で失敗するケースです。

最悪の事態に備えていればいいのですが、公立進学はきついです。

たまに合格したと嘘をつく子がいて、塾では大騒ぎになったりします。

塾が受験番号を控えるのはそういうトラブルを回避するためでもあります。

 

だいたいトラブルが発生するのは第一志望校の合格発表のあとです。

なぜ塾の先生が発表を見に来ているかわかりますか?

受かった子のお祝いをするためではないのです。

不合格だった子を落ち着かせて、次の受験校に向かわせるためなのです。

もし本命に不合格だったら、やはりかなりのショックを受けます。

その時点で併願校が合格していればいいのですが、まだ受験が残っていたらその凹んだ状態で入試に向かわせると大変です。

中には家に帰ってから暴れて、もう受験しないと言い出す子もいます。

そんなときのために塾ではアフターケア本部を作り、講師が待機しているのです。

 

で、それが記念受験とどう関係あるのかと思うかもしれませんが、衝撃の事実をお話ししましょう。

「記念受験」と言っている子のほとんどが、不合格になったと知るとショックを受けます。

泣き出してしまったり、怒り出して母親に当たったりします。

記念受験などと言いながら、本人は受かるつもりの「本気受験」なのです。

その横で親はどうしているかと見ると、親もショックを受けて落ち込んでいたりします。

「記念」どころか「ガチ本気」じゃないですか。

 

実力に見合わない無茶な受験をすることを非難しているわけではありません。

なぜ嘘をつくのか?と言いたいのです。

本気で目指しているのならそう言えばいいじゃないですか。

そうすれば塾でも、合格したかったらこれだけのことをやって来いとか、ここはこうしろとか言えるわけですよ。

 

だいたいそういう子は本気で勉強をしていません。

本気で勉強すれば、自分の実力もちゃんとわかりますし、どういうレベルの学校に行くべきかもわかるでしょう。

それにもっと早い段階で気付いていればひょっとしたら最難関校に行けたかもしれないのです。

 

 

 

 

 

かつて塾の説明会で話したことを思い出しました。

6年の秋になると志望校判定書というものを出すのですが、当時は難関コースを担当していたので学校数があまりに多く、コースから出す判定書は学校名(コース名)を日程ごとに偏差値順に並べた一覧表に、青い線と赤い線をマーカーで引いたものを各生徒に送付していました。

で、青い線から下はセーフティーゾーン、つまり滑り止めの併願校として選択するのに適した学校ということで、だいたいその子の過去6ヶ月の最低偏差値のライン。

次に赤い線はその子の過去6ヶ月の最高偏差値のラインで、青い線と赤い線の間がチャレンジゾーン、つまり勝負校ということですね。

最後に赤い線から上、これがメモリアルゾーン。

と言うとだいたい皆さん笑ってくれるんですが、9月あたりに志望校のアンケートを取ると、半数以上の子がこのメモリアルゾーンの学校を目指しているんです。

そこから3ヶ月くらいかけてみんな目覚めていくんです。

どう目覚めるかは人それぞれですが・・・。

 

難関レベル(偏差値50台)の学校を目指すのなら今が勝負のときですね。

偏差値50台までは偏差値は勉強量にほぼ比例します。

偏差値を上げたければ単純な話、勉強量を増やせばいいんです。

 

最難関レベルなら最低でもその3倍くらいですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

高槻ショック

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来年度(平成29年度)から共学になる高槻中学の生徒募集要項が発表になりました。

A日程 1月14日(土)午前

B日程 1月15日(日)午後

帰国生 1月14日(土)午前

 

ということで、今年の春までの前期・中期・後期の3回から来年は2回になりました。

気になる男女の募集人数ですが、

A日程 男子約90名、女子約45名

B日程 男子約85名、女子約40名

帰国生 男女約10名

となりました。

 

平成28年度の入試は男子のみで

前期 約130名

中期 約85名

後期 約30名

でした。

 

さて、いったいどうなるのでしょうか。

まずは単純に人数で比較してみましょう。

【男子A日程】

A日程は130⇒90と約30%減の募集となります。

もし来年度も今年と同じ出願数であるとすれば、倍率はおよそ3.2倍に跳ね上がります。

これがどれくらいの影響なのかというと、単純に偏差値で考えると3ポイントくらい上がる計算になります。

下手をすると六甲と並ぶくらいにレベルアップする可能性も考えられます。

それを嫌って高槻を回避する人も出てくるかもしれませんが、倍率が下がったところでレベルが下がるとは考えにくいです。

 

しかし、最大の問題は共学化ということです。

近畿圏でたった14校しかなかった男子校が13校になりました。

そのうち5校は最難関校です。

共学を嫌う人は高槻を志望校から外す可能性も考えられます。

それがどれくらいの割合になるかは今後の動向を見ていく必要があるでしょう。

 

その反対に共学化で高槻を志望する人も出てくる可能性があります。

共学でレベル的に競合しそうなのは白陵、須磨学園あたりですが、エリア的には離れています。

阪急神戸線沿線あたりで多少の動きは考えられます。

大阪桐蔭、帝塚山はおそらく午後入試になるとおもいますので、共学志望であればそのあたりが押さえになるのかもしれません。

 

【男子B日程】

ここで競合するのは西大和です。

中期・後期がなくなったので、高槻を併願するにはこの日程しかありません。

中期は六甲Bとバッティングしていたので、日程がずれることで六甲Bは大変なことになりそうです。

単純に高槻中期の分も六甲Bに集中すれば六甲Bの受験者数は倍以上に膨れ上がります。

そうなると偏差値は単純計算で3~4ポイント上がります。

東大寺・洛南を越えれば甲陽からの併願校ではなくなるかもしれません。

その影響は洛星後期にまで及ぶ可能性も出てきます。

共学を嫌う人が清風プレミアムに流れる可能性もあります。

男子校という区分で考えると、単純に学校が一つ減って250人ほどの枠がなくなったわけですから大変です。

 

今まで甲陽⇒西大和⇒高槻というパターンだった人にとっては、どちらか1つを選ぶ形になります。

エリア的に見て、おそらく淀川を挟んで2つに分かれるのでしょうか。

ただし、どちらに行くにもJR大阪駅を通る人は関係なさそうな気もします。

西大和志望の人にとっては高槻に流れる分だけチャンスが増えます。

その一方で、西大和⇒高槻という受験はできなくなりますから、今までの中期と比べると西大和受験者の分だけ少なくなると考えることもできます。

灘志望がどれだけ高槻を選ぶかが勝負ですね。

大手塾がどう誘導するかが大きいと思います。

 

 

 

【女子A日程】

日程的にかぶるのは、神戸女学院、四天王寺、白陵、須磨学園、帝塚山あたりですね。

ただし、共学校ですから神戸女学院は大きな影響はないと思われます。

レベル的に考えて一番影響を受けるのは四天王寺でしょう。

今までの洛南⇒西大和⇒四天王寺(医志)⇒英数Ⅱという流れが、洛南⇒西大和⇒高槻もしくは洛南⇒高槻⇒西大和に変わる可能性が出てきます。

女子の場合、特に通学エリアの問題が出てきますので、洛南⇒高槻B⇒四天王寺というパターンも出てくるかと思います。

 

洛南志望、西大和志望が約250人くらいはいると思いますので、もしその半分が高槻に流れたら約3倍の出願倍率になります。

その場合、レベル的には四天王寺医志と英数Ⅱの間くらいになるでしょうか。

また、四天王寺医志も志望者が減るのでやはり同じくらいのレベルになるのではないでしょうか。

もし、高槻の方が人気があれば高槻>四天王寺医志ということになります。

淀川より北の受験生の割合がどれくらいかというのもありますが、大手塾の持っていき方次第だと思います。

いずれにしても受験校が増えたことは女子にとってはチャンスです。

 

懸念材料としては、女子1年目ということでしょうか。

今までずっと男子校だった学校に女子を育てるノウハウはないと言っていいでしょう。

それに対して学校がどういう対策をするのかというところです。

おそらく洛南、西大和と同様に、学年で成績上位を女子が占める形になることが予想されます。

洛南、西大和と比べると、今までの男子のレベルは難関レベルですから、学校は劇的に変化することになるかもしれません。

 

あとは、1年~5年間男子校で生活してきた男子の中にいきなり中1女子が入ってきたらどういう事態になるかですね。

勉強どころではなくなる男子も出てくるかもしれません。

 

白陵、須磨学園も共学なので一部競合しそうですが、レベル的に考えて高槻とは勝負にならないような気もします。

上位層を高槻に持っていかれそうですね。

 

 

【女子B日程】

競合するのは西大和、須磨学園、親和B、大阪桐蔭中期、三田学園前期Bあたりでしょうか。

親和Bは女子校なのであまり影響はないかもしれません。

 

やはり西大和が一番影響を受けそうです。

ですが、兵庫、京都の女子はあまり西大和を受けませんし、奈良、大阪南部の女子も高槻までは行かないと思います。

大阪市内あたりの女子は高槻に流れる可能性が高いと思われます。

その分、西大和は偏差値が下がるでしょう。

西大和と高槻で半々に分かれた場合、偏差値で3~4ポイントは下がる計算になります。

どれくらいの比率で分かれるかが今後の注目点でしょう。

 

注目すべきは神女志望がどれくらい高槻を受験するかだと思います。

女子校志望なら高槻はパスするかもしれませんが、白陵、須磨学園、金蘭千里を併願する人なら当然高槻を候補に入れてくるでしょう。

西大和は遠いから敬遠するという兵庫、北摂、京都の人も、高槻なら通学圏になります。

あとは大手塾の誘導次第で、高槻>西大和となるかどうかというところですね。

いずれにしても女子にとっては選択肢と募集枠が増えたのでチャンスも増えたと考えていいと思います。

 

高槻A日程の結果発表は15日の午前10時なので、15日は高槻・西大和をW出願しておいて、結果次第で午後の予定を決めるという手もあるかと思います。

男子ならよくやりますが、女子はそういうのを嫌がる傾向があるのでそれほど多くはないかもしれません。

 

 

 

 

というわけで、今年の春の入試日程を元に考えてみました。

今後、他の学校が入試日程をどうするかで状況は大きく変わるかもしれません。

また、大手塾がどのような動きをするかで倍率や偏差値は大きく変動します。

引き続き様子を見ていくのがいいかと思います。

そのうち塾の予測偏差値などが出てくると思いますが、それを見てまたみんな動きますので11月くらいになってから最終判断をする方が無難かもしれません。

 

 

 

とにかく共学化1年目ですから勝負は蓋を開けてみないとわかりません。

全く新しい学校が出来たようなものだと考えてもいいでしょう。

6年後の大学進学実績は来年の入試結果次第です。

優秀な生徒がたくさん集まれば当然いい結果が出やすくなると思います。

 

第一志望にするにしても、併願校にするにしても保険はしっかり掛けておいた方がいいでしょう。

つまり安全な併願校を押さえておきましょうということです。

 

勝負師ならこういう場合は”見”に回るところですが・・・。

 

 

※単なる私見ですから内容については責任を負いません。

※詳しいことは所属する塾のコース担当者にご相談ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【アメンバー限定】高槻ショック

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入試のときのアンケートには第1志望と書いた方がいいのかどうか

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とりあえず疑ってみる

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来年の近畿圏の統一入試日まで残り7ヶ月となりました。

 

え?7ヶ月と2日じゃないの?

って、そこを疑ってみろということではありません。

 

日曜日にテストがあったという人も多いと思います。

家に帰って自己採点してみたらとんでもないミスを発見したりするものです。

子供の言う「出来た!」というのはあまりあてになりません。

なぜあてにならないかというとその基準があいまいだからです。

いつものテストと比べて出来たなのか、周りの友達と比べて出来たなのか、最後の問題が出来たなのか、怒られたくなくて言っているだけなのか。

だから自己採点して点数化して評価しようとするわけですが、その点数を見ても実は何もわかりません。

平均点がどれくらいか、標準偏差がどれくらいかわからなければ偏差値は出せないからです。

だいたい科目によって平均点は毎回同じくらいになるように作られてはいるのですが、たまに大きく外れることもありますし、毎回同じになることはあまりありません。

そこで、周りの人の出来が気になるのですが、「みんな難しかったって言ってる」というのも全くあてになりませんし、「簡単だった」もあてになりません。

塾の先生の予想平均ですらあてになりませんから、けっきょく成績が出るまでは何もわからないのです。

ということは自己採点の時点で評価を下してはいけないということです。

そもそも子供が控えてきた自分の解答も解答用紙に全く同じ答えを書いていないことだってあるわけですし、解答欄がずれていたり、判読不能だったり、書いてなかったりすることもあるのです。

とにかく結果がすべてというのなら、とりあえず結果が出るまで待ちましょう。

 

さて、「いっしょうけんめい勉強したのに成績が上がらない」という人もいるかと思います。

先月は良かったのに今月は下がった人もいますし、先月悪かったけど今月は良かった人もいると思います。

だいたいほとんどの人がそのどれかにあてはまるので、これほどいい加減なコメントはないですね。

とにかく自分(親)が思ったような結果が出なければ、それはすべて「失敗だった」という評価になってしまうわけですが、そうなるとまず原因探しが始まります。

 

何度注意しても同じミスを繰り返す子がいます。

とりあえず疑ってみます。

ちゃんと問題文を読んだのか、筆算はしたのか、見直しはしたのか、と。

その答えはだいたい「ちゃんとやった」もしくは「時間がなかった」のどちらかです。

ちゃんとやったのにできないのはどうしてかと追求したくなるところですが、とりあえず疑ってみましょう。

本当にちゃんとやっているのか、嘘をついているのか、本人はやったと思っているけどできていないのか、勘違いしていることに気付いていないのか、無意識のうちに読み飛ばしているのか。

と、そこまでは誰でもやると思うんです。

でも一向に改善されないわけですね。

さらに疑ってみましょう。

 

毎回注意しても治らないのは注意欠陥障害なのか、それともアホなのか?

それはちょっと疑いすぎです。

というより疑う方向を間違っている可能性があります。

 

例えばどういう問題で間違うのか分析してみましょう。

引っ掛け問題に引っかかるのは出題者が意図的に引っ掛けようとしているのですから当然です。

特にみんなが間違えやすいところをわざと出してくるんです。

何のために?

そうやって痛い思いをすればそのうち間違えなくなるかもしれないからです。

 

ウチはもっと単純なところでミスをするという人もいるでしょう。

ではなぜそんな簡単な問題がわざわざ出題されるのでしょうか?

正答率90%の問題でも10人に1人は間違えるわけですから、当然そういうところを狙って出題しているんです。

みんなが正答率順に正解しているわけではなく、かなり多くの子が何らかのミスをしているのです。

それだけ引っかかりやすいんです。

 

家で親が教えているという人は子供に教えるときに全くミスをしませんか?

もしかして子供の前でうっかりミスや読み間違いや計算間違いをしていませんか?

漢字の書き順とかトメ・ハネ・ハライを間違えていませんか?

それを目の前で見てしまった子供の頭の中は混乱が生じます。

例えば道順を聞いたときに、そ「ごめん、そっちの道じゃなくてこっちだった」とか言われると混乱しませんか?

で、実際にそこの道にきたらどっちだったかわからなくなったりしたことはありませんか?

次のときも同じ場所で迷ったりすることはありませんか?

そういう間違った情報、よけいな情報、そしてその訂正版、さらに二訂版とか何枚もプリントを出されるとわけがわからなくなるものです。

そのうちどこが間違っているのかもわからなくなりますし、どれが最新版かもわからなくなったりします。

そんな状態でもしテストを受けたとしたら正しく解答できる自信はありますか?

「ない」という人にもう一度質問します。

子供に教えるときに全くミスをしませんか?

ひょっとしたらそれが原因かも?と思ったことはありますか?

思ってみませんか?

 

 

きちんと計画を立てて勉強しているのに成績が伸び悩んでいるという人もいます。

これが偏差値65以上になってくると、その子だけの問題ではなく平均点や標準偏差の問題になってくるのですが、そうでないならどこかに原因があるのかもしれません。

いっしょうけんめいやっているのに結果が出ないというのは親にとっても子供にとっても辛いことです。

が、「結果がでないということはちゃんと出来ていないのだ」という考え方があります。

親がきちんと計画を立て、予定表を作り、横についてちゃんとやらせているのに結果が思わしくない。

 

これがこの子の限界なのだろうか、それともアホなのか?

それはちょっと疑いすぎです。

というより疑う方向を間違っている可能性があります。

 

ちゃんと親の言うとおりにやっていて結果が出ないのであれば、疑うべきはその計画そのものではないかと思うのです。

つまりひょっとしたら親の立てた計画にちょっと無理があるとか、何か抜けがあるとか、タイムスケジュールばっかり重視して内容の定着が不十分だったり、どこかで妥協していたりするかもしれないのです。

これが社会人なら部下の成績が悪いなんて愚痴をこぼすと、「お前の指導力が足らんのじゃ!」と怒られるかもしれません。

 

例えば、毎日家庭教師に来てもらって親のかわりに勉強を見てもらうとしましょう。

1ヶ月経っても2ヶ月経っても成績がぜんぜん上がらなかったらどう思いますか?

「いや、いくら教えてもうっかりミスをするんですよ」なんて言い訳をされても笑顔でいられる自信はありますか?

 

高学年になると親の教え方に疑問を持つようになったりすることがあります。

塾と教え方が違うから混乱するというのです。

それを通り越すと親の言うことに聞く耳を持たなくなることもあります。

塾の先生の言っていることの方が正しいから、と。

とりあえず、いい先生に出会えたのだと思って喜んでおきましょう。

 

 

クリックしてみませんか?

 

「とりあえず疑ってみる」というのはけっして責任を追及するということではありません。

誰が悪いかではなく、何が原因かを徹底的に考えてみようということなのです。

これはおかしい、と決めつけてしまうことでもありません。

おかしくないかもしれないと考えてみようということなのです。

とにかく考え得る原因や可能性をすべて検討して、それでもダメなら問題自体を疑ってみるとか、あるいは自分の能力すら疑ってみるということがひょっとしたら問題の解決につながることがあるかもしれません。

もちろん何の解決にもならないかもしれません。

 

そういう考え方というのは入試問題を解くときにも必要になることがあります。

答えがへんな数(ふだん見慣れないような大きな数やありえない値)になったときは自分の計算が間違っていないかと疑ってみるわけです。

ひょっとしたら読み間違えていないか、読み飛ばしていないか、いつものうっかりミスをしていないか。

そういうことを考えられるようになったらミスはほとんどしなくなります。

それでもどうしても答えが合わない。

おかしいと思っていたら試験中に板書による訂正があったりすることもあります。

なかったら自分が間違っているかもしれません。

と思ったら後日、全員を正解としますと発表されることもあります。

何もなかったことにされることもあります。

 

 

とにかくいろいろな可能性を考えてみようということです。

何でも疑問に思ったことは試してみたらいいんです。

本当にそうなのかやってみなければわからないことがたくさんあります。

で、うまくいかないものは片っ端から潰していくんです。

そのうち本質が見えるようになってくるかもしれません。

ならないかもしれません。

 

まずはこのブログに書いてあることを疑ってみることから始めてみてもいいと思います。

 

 

 

 

 

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