いよいよ近畿圏は新年度がスタートしました。
新入塾の人も多いと思いますのであらためて偏差値とは何かという記事を書きます。
「偏差値とは」と検索すると、標準偏差だとか正規分布といった難しい用語やややこしい計算式がたくさん出てきます。
興味のある人は統計学の基礎でも勉強していただければいいかと思います。
ここでは簡単に説明します。
偏差値とは
同じテストを受けた人たちの平均点を基準として、平均からどれだけ離れているかを数値化したものです。
平均点ちょうどの人は偏差値50になります。
平均より点数が高ければ偏差値は50を超えますが、低ければ50を切ります。
例えば国語の方が点数が高かったのに算数の方が偏差値が高いということもあります。
これは科目によって平均点が違うからです。
この場合は偏差値の高い算数の方がよくできていると判断しなければならないのです。
前回のテストよりも点数が上がったのに偏差値は下がったとか、点数は下がったけど偏差値は上がったということもあります。
成績(学力)が上がったかどうかは点数ではなく、偏差値で判断するのです。
偏差値とおよその位置
自分の偏差値は同じテストを受けた集団の中でどれくらいの位置にいるかを知る目安となります。
偏差値70 上から約2%
偏差値60 上から約16%
偏差値50 全体のちょうど真ん中
偏差値40 上から約84%
偏差値30 上から約98%
最難関レベルの学校に合格しようと思ったら、最低でも偏差値60くらいはとってくださいとよく言われます。
偏差値60は上から16%ですから、同じ学年の生徒が1000人いたら160位以内、2000人いたら320位以内には入ってくださいということですね。
言うのはものすごく簡単です。
偏差値を上げるのに必要な点数
偏差値というのは受けるテストの種類や受験者数によって変動します。
しかし、毎月定期的に塾生全員が受験することになっている公開テストの類であれば、毎回ほぼ似たような平均点になるかと思います。
1科目あたりの偏差値で考えた場合、だいたい2点上がれば偏差値1ポイントあがると思っていいでしょう。
もう少し正確に知りたい場合は、自分の得点と偏差値を元に計算することができます。
例えば平均点が60点のテストで69点をとったら偏差値55だったとします。
この場合、平均より9点多くとったので偏差値が5ポイント上がったと考えます。
つまり、偏差値1ポイントあたり1.8点ということになります。
もし、偏差値60をとりたければ偏差値50より10ポイント多くとればいいわけですから、平均より1.8×10=18点多くとればいいのです。
つまり、平均点60+18=78点とれば偏差値60になるということです。
平均点や偏差値は小数第2位を四捨五入された値なので、ピッタリ78点だと偏差値59.9とかになったりすることもありますから、もう1点くらい余裕をもったほうがいいですね。
テストが終わってから、「この問題さえ合っていたら偏差値60だったのに」といったところで偏差値が上がるわけではありません。
次回の目標を立てるときの目安にしましょう。
あと9点取りたかったら、今の勉強とさらに9点分の勉強を増やさなければならないと考えるのが妥当です。
他塾の偏差値が気になる
塾によって中学校の偏差値が異なる場合があります。
これは塾生数、塾生の平均、テストの難易度、計算方法などが異なるからです。
ある塾で偏差値60の子が別の塾のテストを受けたら偏差値がどれくらいになるか、というのはその塾のテストを受けてみない限りわからないのです。
洋服のサイズと一緒ですね。
9号と言われても、メーカーによってサイズが微妙に違いますし、国によって規格も異なっていたりします。
実際に店に行って試着してみれば合うかどうかわかるのですが、ネットの情報だけでオンライン注文すると全然合わなかったりすることもあるのです。
着てみて合わなかったら、諦めて適正なサイズに変更するか、サイズにこだわるのなら頑張ってダイエットでもするか、裏ワザとして少し大きめのメーカーのものにするしかないわけですね。
