Quantcast
Channel: 中学受験 玄人思考の中学受験攻略ブログ
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1510

オーバーワーク(過負荷)

$
0
0

毎年この時期になるとよく耳にする言葉の1つです。

学年が上がると科目数が増えたり、授業時間数が増えたり、通塾日数が増えたりします。
最難関校を目指そうと思うとさらに特訓講座やイベントを受講することになり、休みがほとんどなくなるのです。
 
授業数が増え休みがなくなると、今度は宿題をどうやって回していけばいいのかという問題が出てきます。
毎日寝る時間が遅くなり、せっかくの休日も朝から宿題に追われる日々となるかもしれません。
 
そんなときに「オーバーワーク」という言葉が出てきます。
「こんなに講座をとったらオーバーワークになる。」というのです。
 
【オーバーワーク】 過負荷、勉強や練習のやり過ぎ
 
筋トレなどでオーバーワークは良くないという話が出てきます。
十分な休養をとらないと、筋肉の回復が追いつかずかえって筋力が落ちるというものです。
仕事で言うなら過労ですね。働き過ぎは良くないと。
 
子どもも毎日夜遅くまで勉強させられたら可哀想だというのです。
で、勉強しすぎたら潰れるらしいです。
だから必要以上に講座はとりたくないということなのです。
 
そう思うのならそれでいいと思いますよ。
わざわざ他人に相談して、同意してもらう必要もありませんし、掲示板やブログに書き込んで賛同者を集めたりする必要もありません。
塾は最難関に合格するためにこれが必要と言っているわけですが、それが納得できない、あるいは信用できないというのなら、受講しなければならないということもないでしょう。
結果的に学力が足りず合格できなかったとしても、子供に苦しい思いをさせたり潰してしまうような事態は回避できたと思えばいいでしょう。
 
それとは反対に、塾の先生がそれは必要ないと言っている講座まで受講しようとする人もいます。
それだけでは足らず、塾を掛け持ちしたり、市販教材をかき集めたりしている人もいます。
特に低学年だと塾も週1~2回しかないので時間を持て余すのでしょう。
毎日親が横について何時間も勉強させたりしています。
周りの子と比べると明らかにオーバーワークだと思います。
そんなに勉強させたら一体どうなってしまうのでしょうか。
そういう子を今までに何人も見てきました。
可哀想なことに、塾の公開テストで順位が2ケタに落ちたと怒られ、
算数で96点をとっても満点でなかったと怒られ、
それが何年も続いた結果、灘中には合格したものの級長にはなれず。
まだまだ努力が足りないと言われるのです。
そんな風になってしまってもいいというのなら、どんどん負荷をかけていけばいいのではないでしょうか。
 
 
筋トレにおける「過負荷の原則」というのがあるそうです。
負荷をかけないと筋力は伸びないというものです。
腕立てを10回できる人が毎日10回やっていても筋力はそれ以上つかないのだそうです。
腕立てのかわりにベンチプレスなら重さを増やす、または回数を増やすことで過負荷にしなければ成長しないのです。
もちろん負荷をかけた後は回復するための休息も必要です。
で、回復したら以前よりさらに負荷をかけていくというのです。
 
勉強の場合はどうでしょうか。
いくら基礎が大事といっても、基本問題ばかりやっていても成績は伸びません。
だからといってやらなければもちろん成績は下がっていきます。
そこで少し難易度の高い問題をやらせるわけです。
それも数をこなしていくうちにすらすら解けるようになっていきます。
そうするとまた壁にぶつかります。成績が伸びなくなってくるのです。
そこでさらに負荷をかけていこうということになるのです。
通常の授業だけでは足りないので、特訓講座が必要になります。
もっと上を目指すのならもっと負荷をかけてやらないと伸びません。
トップ層の学力はどう考えても塾のカリキュラムだけで身に付いたものではありません。
家でもさらに負荷をかけているのでしょう。
 
それを本人が楽しんでやっているのであれば、どんどんやらせてあげたらいいのではないでしょうか。
むしろそれを止める方が可哀想かもしれません。
もちろん親の財布にもどんどん負荷がかかりますが、それに見合う結果が出るように頑張ってください。
 
本人が嫌がっている場合は問題ですね。
まずはよく話し合ってみるべきだと思います。
 
 
「この講座はとった方がいいのでしょうか?」
と相談を受けることがよくあります。
「とりあえず1ヶ月やってみてから考えたらどうですか?」
と答えることにしています。
ついていけるかどうか、宿題が回せるかどうかなんてやってみなければわかりません。
で、やるからには当然全力で取り組んでください。
休みを削ってでも。
それで1ヶ月やってみて全然ついていけないとか、全く効果がないというのであれば、そこで諦めればいいのではないかと思います。
TV通販みたいに代金は返ってきませんが。
 
どうやったらついていけるかという相談には乗りますが、始める前からやめたいという相談には一切乗らないことにしています。
誰かに「やらなくていい」と言って欲しいだけだからです。
 
 



 
もっともっと負荷をかけましょう。
ある朝、気がかりな夢からさめたら、ベッドの上で一匹の巨大な毒虫になっているくらいに。
 
 
 
 
 

Viewing all articles
Browse latest Browse all 1510

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>