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小手先(コテサキ)

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「小手先のテクニックでは通用しない」

「小手先の勉強では本当の力はつかない」

などとよく言われます。

”小手先”というと、取ってつけたような浅はかで軽いといった悪いイメージがつきまといます。

「カリスマ塾講師コテサキ先生の中学受験テクニック集」なんてあまり売れそうにありません。

 

さて、小手先ってどういう意味なのでしょうか?

 

【小手先】

1.手の先の方。手先。

2.ちょっとした機転。

3.その場しのぎで、将来を見通した深い考えのないこと。

 

1.

そんなん言われんでもわかるわ!っていう話ですね。

剣道の小手(防具)とは関係なさそうです。

 

「こんなやつ指1本で倒せる」ってイメージでしょうか?

そんなやつを倒してもポイントにならない気がします。

 

2.

これは知らない人もいるかもしれませんが、いい意味での解釈ですね。

今どき「小手先が利く」なんていう表現をする人は見かけませんが。

 

3.

だいたいこの意味で使われる頻度が高いと思います。

”姑息”の本来の意味も「その場しのぎ」ですが、世間一般に「ずるい」というニュアンス(誤用)でよく使われます。

 

 

小手先のテクニック

塾の勉強なんて小手先のテクニックだと思っている人がいるようです。

しかし、受験学年もこの時期になるとほとんどそういった「小手先のテクニック」が中心になってきます。

というのも、基本的な内容は夏までにほとんど習得し、志望校に向けて最終調整に入っているからです。

最終調整というのは微調整ですから、まさに小手先なのです。

この時期になって大規模な基礎工事からやり直しているようでは到底間に合わないのです。

 

塾で教わる「小手先のテクニック」は2.の機転を利かせるという意味が強くなります。

小学校で習う公式を使ってガリガリ計算していくよりも、中学以降で習う数学の公式を応用すれば瞬時に解けるような問題が出たときはそちらを使いましょうということなのです。

 

実用性を考えたら、意味を深く理解するよりも、使いこなせるように練習することに重点を置くのは自然の流れだと思います。

中学以降の内容は中学に入ってからじっくり学べばいいわけで、今はその中学に入ることが最優先課題なのです。

中学以降でより深く学びたいと思うのであれば尚更より高いレベルの学校を目指してテクニックを身につける必要があります。

それを「小手先のテクニックなんて学んでも意味がない」なんていう人は、従来の古典的な方法でそういう人たちと勝負してください。

 

将来を見通して深く考えるからこそ、今をどうやってしのぐべきかが見えてくることもあります。

少なくとも長年続いている塾業界で教えられているテクニックは、そんな浅はかな考えではないと私は信じています。

(※私を信じろとは言いいません。)

 

 

小手先の勉強

塾の成績を上げるため、クラスを上げるために勉強するのはいいと思います。

だからといって、テストの直前になって慌てて詰め込もうとする勉強はまさに「小手先」です。

塾が推奨する勉強方法ではありませんね。

だからといって何もしないよりはましかもしれません。

理想を言えば、それを普段からコツコツやっておくことが最も効果的な勉強方法だと思います。

 

なぜ、小手先の勉強ではダメなのかは皆さんもよくわかっていると思います。

要は短期記憶と長期記憶の違いですね。

直前に慌てて詰め込んでそのときはどうにかなったとしても、しばらくしたら全く頭に残っていない可能性が高いのです。

 

ですが、何もしなければテストで失敗するのは目に見えています。

なのに子どもはそんなことを全然考えていないのか、隙があったら遊ぶことばかり考えていたりします。

その挙句に直前になって大慌てする姿を何度目撃することでしょうか。

「学習能力はないのか?」と我が子を疑いたくもなります。

 

では、前もって準備をするとして、いったい何をすればいいのでしょうか?

実はこれといって特別なことをやる必要はありません。

テスト前日に慌ててやろうとすることと同じ内容のことをもっと早く始めておけばいいだけなのです。

やってみたら全然1日で終わるような量ではないかもしれませんが、前もって始めていれば時間的な余裕があります。

それを何回か繰り返せば記憶も定着します。

つまり、内容の問題ではなく、単にやり方の問題なのです。

 

塾で習うテクニックも、カリキュラム上で何度も反復します。

そこまでやって身につけてこそ初めて本番で通用する実力となるのです。

 

 

 

物理的考察

ここまで精神論的に考えてきましたが、もう少し具体的な現象として捉えてみましょう。

入試というのは基本的にはペーパーテストです。

(体育の実技や面接試験を除きます)

ということは、答案用紙の上に鉛筆で解答を書き込むという形式ですね。

頭は使っているのかもしれませんが、実際に動かす必要があるのは手の先だけです。

これまでの定義に基づいて考えるのであれば、

 

それって、小手先やん!

 

というわけで、中学受験自体が所詮は小手先だと結論付けたいと思います。

 

社会に出てからの苦労を受験間際の小学生に教えようなんていう考えも、まさに「小手先(3.)」ではないでしょうか。

 

 

 

以上、五手先を読むゴテサキ先生の中学受験テクニック集でした。

 

 

 

 

 


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