「弘法にも筆の誤り」ということわざがあります。
(※「弘法も筆の誤り」と書かれているものもあります。)
書き間違えたというのが平安京大内裏の応(應)天門の応(應)の字の上の点です。
間違えたというより書き忘れたのでしょう。知らんけど。
門に掲げてから気がついたのですが、なんと筆を投げつけて点を打ったと言われています。
現在、平安神宮に応(應)天門がありますが、これは5/8スケールで復元されたレプリカ(?)です。
ちなみに弘法大師とは真言宗の開祖である空海の諡号(しごう)、つまり亡くなってからおくられた名前です。
「弘法筆を選ばず」ということわざもあります。
弘法のような筆の達人になると、どんな道具であっても上手に書くことが出来るという話です。
つまり、「道具のせいにするな」という戒めですね。
でも、弘法だからできるんだという反論もあります。
中学受験の世界でもよく言われるのが、
「本当に優秀な生徒はどこの塾に通っていても灘に合格できる」
という話です。
しかし、実際は違ったようです。
弘法の話です。
弘法はものすごく道具(筆)にこだわっていたそうです。
書体によって筆を変えたりするくらいです。
筆のコレクターでもあったようです。
つまり、「プロとして道具にこだわるのは当然」ということだったのですね。
中学受験の世界でも、トップレベルの生徒ほど塾の掛け持ち率が高くなります。
大手塾以外に個別や家庭教師なども併用しています。
転塾もします。
各塾の灘中合格者数を合計すると実際の合格者の1.5倍になりますから、約半数が掛け持ちしている計算になります。
当然選ぶ塾にもこだわります。
男子の選ぶ筆記用具(シャーペン)
小学校高学年になると鉛筆を使っている人は少数派になります。
シャーペンなら何でもいいと思っている人もいるかもしれませんが、みんなそれぞれに好みがあります。
その中でも一部の男子(女子)はシャーペンに対する強いこだわりをもっていたりします。
文房具店でも実際に手にとって重さや書き心地を確かめたりする人もいます。
色やデザインにこだわる人もいますが、機能にこだわるのは理科系男子(女子)に見られる特徴かもしれません。
中学生になるとさらにマニアックになっていきます。
「プロが使うシャーペンがいい」
やはりその道のプロが使う道具というのに関心が向きます。
でも、その道のプロって何でしょうか?
シャーペンを使うプロは存在するのでしょうか?
辿りつくのは「製図用シャーペン」です。
建築士などのプロフェッショナルが使うシャーペンです。
最近はCADが主流のようですが、建築士になるまでは必要です。
建築士を目指しているのでなくても、勉強にも役立つアイテムとして密かに人気があるようです。
特に図やグラフを描く機会の多い理系志望の人にとっては便利な道具かもしれません。
製図用シャーペンは何が違うのか?
線を引くなどの精密な作業に特化しています。
・ガイドパイプ(先端の部分ですね)が長い
定規を使いやすい、芯が折れにくい、書いている文字が見やすい。
・芯を3つのパーツで挟みこむ(通常は2つ)
芯が安定している
・金属製で低重心
重心が先端よりなので線を引くときに安定します。
見た目もかっこよく、重量感があります。(※個人の感想です)
・芯の太さが0.3~0.9mmと種類がある
使い道や好みで選べます。
字がきれいに書けるようになるという機能はありません。
人気のあるものをリストアップしてみました。
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それほど高いものではありません。
ですがプロも使う高性能のシャーペンです。
マニアックな人にとっては持っているだけで優越感に浸れる最高の一品です。
こんなものを買ってしまったら、図が描きたくてしかたなくなるかもしれません。
欲しくなってきましたか?
でも、親が欲しくなってもダメですよ。
こんなすごいシャーペンがあるよと説明した上で、本人が欲しいと言うまで待たないと効果はありません。
「今度のテストで100点取ったら買ってあげる」なんていうのがいいかもしれません。
注)シャーペンの宣伝ではありません。