学校説明会のシーズンですね。
まだこれから聞きに行く予定の人も多いと思います。
どんな学校の説明会に行くべきか?
志望校の学校説明会に行くのは当然ですね。
学校の先生が塾まで来てくれる説明会もありますが、「ぜひ学校の説明会にも来てください」と言われます。
併願校であっても、受験予定の学校なら下見も兼ねて行っておくといいと思います。
5年生以下なら第一志望校だけでもいいと思います。
あまりたくさん行くと気の迷いが生じます。
学校説明会の特典
単純に学校の話を聞くだけではありません。
受験生及び保護者にとっては役立ちそうな情報がたくさんあります。
・学校までの道順や距離感がつかめる。
・願書がもらえる(有料の学校もあります)
・過去問がもらえる(たいてい1年分)
・学校名やロゴの入ったボールペンやクリアファイルがもらえる
・学校の様子(校舎・グラウンド、生徒の様子など)がわかる
・入試に出そうなポイントが教えてもらえる(謎)
子どもを連れていくべきか?
第一志望校は子どもと一緒に行った方がいいと思います。
ですが、第二志望以下の学校や滑り止め(押さえ)の併願校は無理してまで行く必要はありません。
そっちの学校の方が気に入ってしまったり、「第一志望が無理だと言うことなの?」とあらぬ誤解(?)を招く危険性があります。
さて、本題に入りましょう。
初めて学校の説明会に行った人の中にはたいへん感動して帰ってくる人がいます。
「思っていたよりもずっといい学校だった」
「ぜひこの学校に通わせたい」
「友達にも紹介したい」
「私が通いたい」
なんていう意味不明の感想もあります。
で、家に帰って子どもに話をするのです。
いかにその学校が素晴らしいか、どれだけ自分が感動したか、そして自分も通いたい(意味不明)とか。
ですが、なかなかその感動は子どもには伝わりません。
というより話を全然聞いてくれないかもしれません。
どうしてでしょうか?
そういうときは自分を相手の立場に置き変えて考えてみます。
例えば、友人が映画を見に行ってすごく感動した話をしてくれるとします。
そしてものすごく熱心に、どれだけ素晴らしい映画なのか、どれだけ自分が感動したか、そして自分も主人公みたいになりたい(意味不明)とか。
それを冷めた目で見つめている自分がどこかにいたとしたら、それがまさに子どもの反応と同じなのです。
もちろん大人なら大人の対応ができますから、話を聞いて喜んでいるフリくらいは出来るでしょう。
でも、さすがに映画を見てきたばかりの人と同じテンションにはなれません。
子どもが見に行った映画の話なんかだとものすごく薄いリアクションになったりしませんか?
ポイントをまとめてみましょう。
・実際に体験してきた人とそうでない人には温度差があります。
・そして感動の伝え方には能力差があります。
そうなのです。
実は学校説明会で話をする先生は”説明のプロ”なのです。
その中でも特に営業力のあるベテランの先生が話をするとみんな感動する(洗脳される)のです。
学校説明会に行く前と行った後で学校に対する印象が大きく変わったという人は見事に洗脳された人なのです。
それがうまく子どもにも伝われば、「この学校で勉強したい」なんて言ってくれるかもしれません。
6年間洗脳され続ければ国立大学に合格してくれるかもしれません。
そんな期待を込めて子どもに説明するのですが、
残念ながらほとんどの親は営業のプロではないと思います。
いや、プロだったとしてもパワポもなく、資料もなく、ロープレもせずにいきなりプレゼンをしたところでうまくはいきません。
テレビで見た芸人のネタを素人に説明されてもなんにも面白くはないのです。
ではどうすればいいでしょうか?
説明会に連れて行けばいいと思います。
まだ説明会があるのならもう一度子どもを連れて行ってみましょう。
ただし、あまり内容については教えてはいけません。
自分で説明を聞いて判断させなければならないのです。
20代後半くらいによく中学や高校時代の同級生から急に連絡がきたりしませんでしたか?
しかもそれほど仲良くなかった人から。
「聞いて欲しい話があるんだけど時間取れない?」とかいうやつです。
なんかの説明会を聞きに来て欲しいという類のお誘いです。
でも、内容は教えてくれません。
「聞くだけでいいから」とか「聞けばわかる」などと誤魔化されるのです。
中には「私が聞きに行きたいんだけど不安だからついてきて」なんていうテクニックを使う人もいます。
実はあれ、内容は話さないように言われていたりするんです。
なぜかって?
素人が説明したら絶対に失敗するからです。
だから塾に学校の先生が説明に来ても、必ず「学校でやる説明会にも来てください」というのです。
それが営業テクニックなのです。
ちなみに私はあまり営業トークをしません。
「ぜひうちの個別に通って下さい」とか、「こんなに実績出ました」なんて言いません。
業界用語で「引きトーク」とか言うのですが、「来たかったら来てください」というスタンスですね。
背中を押さないと動かない人は背中を押し続けないと動かないのです。
「ちょっと考えます」とか言っている人には、「もし指導を受けたいと思ったらまた連絡下さい」などと言ってさりげなくリリースしてます。
こっちからは連絡しません。
それで生徒が誰も来なくなったらしばらく旅にでも出ようかと・・・。