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合格への最短距離の求め方

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入試まで残り少なくなった受験生はもちろんのこと、受験学年でなくても最難関校を目指す人ならみんな知りたがるのが合格への最短距離。

 

これが算数の問題なら簡単なんです。

展開図や線対称の図を描いて2点を直線で結ぶだけです。

 

ところが実際に家から志望校までの最短距離となると話は変わります。

地図上で家と学校を直線で結ぶと、たいていはどこかの家を突っ切って進まなければなりません。

まず最初の壁が自分の家の壁。そして隣の家の壁。壁に当たってばっかりです。

でも、地球は球体なので、学校がある程度遠くなると2点間を結ぶ直線は地中を通ります。

やはり道路や鉄道を使わなければ無理があります。

そこで、最短距離ではなく最短経路を考えなければなりません。

家から駅まで歩き、駅から電車に乗り、駅から学校まで歩く。

あるいは、家から車で直接向かい、近くに駐車場がないからとりあえずお母さんと子どもだけ降りて、お父さんは駐車場を探すか車で待機。

そんなときに便利なのがナビですね。

乗り換え案内とかなら最短経路、料金、所要時間、電車の時刻までわかります。(自動)

カーナビなら所要時間、距離、渋滞情報、駐車場の情報まで教えてくれます。(自動)

あとはその指示通りに行けば、ほとんどの人は無事に到着できるわけです。(手動)

 

 

志望校に合格するためには合格最低点以上を取ればいいわけですが、これも最短距離というのなら入試に出題される問題だけ解けるようになればいいということになります。

どうやってそれを予想するのか、あるいはどこかから入手するのかわかりませんが、これも現実的な方法ではありません。

そこで塾に通うわけですね。

近くの塾、大手塾、実績の良い塾、安い塾、面倒見のいい塾などの中から条件検索をしなければなりません。(手動)

塾に通い始めたら、塾のカリキュラムに従って勉強していけば、多くの人は偏差値50前後の学校に入れます。(自動)

ところが最難関校に行こうと思ったら特訓講座を受講したり、上位クラスを維持したりと何かと大変です。(手動)

 

最短経路を求めたいという人は大きく2つのパターンに分かれます。

・なるべく無駄を省いて最低限の努力で結果を出したい(コスパ重視型)

・多少の犠牲を払っても確実に結果を出せる方法を知りたい(結果重視型)

 

コスパ重視型の学校は難関上位校に多いので、そういう人はだいたいそういう方向に向かうことになるかと思います。

結果重視型の人は時間との戦いですね。そこで勝ち残れば勝利を手にします。負けるとコスパ重視型の学校に行きます。

 

 

ルート検索

 

さて、ナビはどうやって最短経路を見つけてくれるのでしょうか?

おそらくその方法こそが最短経路を見つけるヒントになるかもしれません。

 

算数の場合の数を思い出してください。

AからBまで最短距離で行く方法は何通りですか?という問題です。

各分岐点までの距離が同じなので、単純に数え上げていくか、コンビネーションで計算します。

 

実際の道路はもっとややこしい網目状になっていて、その間隔も一定ではありません。

例えばAからBまで、同じ場所を通ったり戻ったりせずに、100通りの行き方があったとしましょう。

そのうちどれかが最短経路になるはずです。

そこで、ナビはそのすべてを計算するのです。

100通りなら、それぞれの経路を通った場合の合計距離・合計時間などを求めて、その中で最も距離が短いもの、最も時間が短いもの、最も料金が安いものなどに分類して、その上位何件かを候補として表示してくれるわけです。

さらにそこに道路情報、渋滞予測、交通規制などの情報を加え、法定速度を守った場合の予測到着時刻をリアルタイムで表示してくれます。

つまり、見えないところでものすごく計算しているんです。

考えられるすべてのルートを検索して計算しているわけですから、少なくとも距離に関しては確実に最短距離を見つけられるのです。

時間に関しては不確定要素がたくさんあるので、データに基づく平均的な予測値でしか過ぎません。

 

 

大手塾のカリキュラム

 

合格実績や合格率のいい大手塾というのは、カリキュラムも充実しています。

しかし、最難関を目指すとなるとかなり負担が大きくなってしまいます。

なぜそんなに勉強させるのでしょうか?

それは最短経路を目指しているからなのです。

 

確実に合格を勝ち取ろうと思ったら、単純な話、入試問題で合格最低点以上取れればいいわけです。

そこまでは一緒です。

でも、そのためにどうするかが違うのです。

 

入試に出そうな分野・単元のありとあらゆるパターンを全部やりつくせば入試で8割くらいは狙えるというロジックなのです。

8割取れる力があっても当日は8割の力しか出せなかったとしても、8割×8割=6割4分取れれば合格できます。

 

最終的に6年で全分野をやり切ろうと思ったら、6年の前半から最難関レベルの問題を解き始めていないと間に合いません。

そのために特訓講座があるのです。

6年で最難関レベルを始めるためには、6年の基本レベルは5年のうちに終わらせていないと間に合いません。

そのために5年の特訓講座があるのです。

そして、5年で特訓講座に取り組むために、5年の基礎を先取りするのが4年の特訓講座、4年の基礎を先取りするのが3年の特訓講座ということになります。

そう考えたら、3年の時点で特訓講座を受講できるような準備をしておくか、遅くとも4年のスタートで特訓講座を受講できるレベルに仕上げておく必要があります。

入塾が遅くても、同じだけの内容を自力で、もしくは他塾でやっていれば間に合います。

必要な学力が身についているどうかは単純に学力テストの偏差値で判断すればいいと思います。

それが受講資格になっているわけです。

 

これが最短経路です。

一番楽な方法です。

 

なのに、それをさらに削ろうとするから失敗するのです。

でも、全員が真面目に勉強してきたら入試レベルがもっと上がってしまうので、適当にサボって脱落していく人がたくさんいてくれた方が楽なのです。

勉強をしたくない人には高度なナビなんて必要ありません。

「この道をず~っとまっすぐいけば看板が見える」だけで十分なのです。

 

 

そんなの無理とか、間に合わないという人は目的地を変更するのが一番いい方法かもしれません。

 

 

 

「テキストを復習したいんですけど、どこをやったらいいですか?」

と聞いてくる人がたまにいます。

 

それって、

「本を読みたいんですけど、どこを読んだらいいですか?」

っていうのと同じくらい困る質問です。

 

 


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