たまに「机がガタガタする」という文句を言ってくる生徒がいます。
机がガタガタするせいでテストに集中できないというのです。
そのせいでテストの点数が悪かったなどと言っています。
なぜ机がガタガタするのか
これを理解するには数学の知識が必要です。
中学校で空間図形の勉強をします。
そのときに習うのが、
「同一直線上にない3点を通る平面は1つに定まる」
というやつです。
ですから、三脚のように3点で支える構造物は安定しています。
同一直線上の3点で支える構造だと、その軸を中心に回転してしまいます。
問題は4点を通る平面です。
3点を通る平面の式に4つめの点の座標を代入して成り立てば同一平面上にあることがわかります。
それがちょっとでもずれていると、平面にはならないのです。
つまり、机がガタガタするのは、4本の机の脚が同一平面上にないということなのです。
このとき、必ず4点の対角線2本のうちのどちらかを軸にガタガタ(回転)します。
それをどうにか安定させようと思ったら、4点が同一平面になるように長さを調整してやればいいのです。
3本脚の机
学校の机は4本脚です。
3本だったら絶対にガタガタしません。
椅子は3本脚のものがあります。
テーブルでも3本脚のものがあります。
なぜ学校の机も3本にしないのでしょうか?
これを理解するには物理学の知識が必要です。
机を3点で支えるとガタガタすることはなくなります。
しかし、3点で支えるためには大事なことがあります。
それは、机の重心が必ずこの3点を結んでできる三角形の内側になくてはならないということです。
机は長方形です。
脚を3本にしようと思ったら、手前の脚を2本にして、奥を1本にするのが一番使いやすいと思います。
そうすると3点を結ぶ三角形は二等辺三角形になり、その面積は机の半分になります。
そこから外側に重いものを置いたりすると、机は倒れてしまいます。
そういった事故を防ごうと思ったら、机も三角形か円形にするしかなくなります。
ものを入れたり、置いたりするスペースが少なくなってしまいますね。
しかも重いカバンをかけたりすると、倒れやすくなります。
よく、椅子の背に重いカバンをかけている子がいますが、気をつけないと立ち上がるときに椅子が後ろに倒れたりします。
そんな状態になるわけですね。
安定させるためには三本の脚を広げてやればいいのですが、そうすると足を引っ掛けやすくなります。
けっきょく、教室のような1人当たり使用できる面積が限られていて、効率よく移動するための通路をあけるとなると、長方形が最も適した形なのでしょう。
机と椅子が一体化したものがいいと思う人は頑張って勉強してください。
教卓
教卓というのは先生が使う机で、黒板の前(ど真ん中)に置いてある机ですね。
大手塾の教卓はなぜか横がベコベコに凹んでいたりします。
先生が怒るときに蹴飛ばしたりするからですね。
最近はクレームがきついのであまりやらなくなったと思います。
ちなみに、壁に貼ってある掲示物や不自然な補修跡の裏側に穴が開いていたりすることがあります。
これも先生たちが叩いて穴をあけてしまったのだと思います。
(ごめんなさい。)
教卓もガタガタしているものが多いです。
事務用品なので一つ3万くらいします。
そのかわり、脚にはアジャスターボルトがついていて、長さを微調整すればガタガタしなくなるのです。
なのにガタガタしているものが多いです。
きっと調整方法を知らないのでしょう。
脚の先がボルトになっていて、回すと長さが調節できます。
3本の脚をつけると1本だけ短くなるわけですから、それを伸ばしてやればいいのです。
問題は、そのボルトがない教卓です。
外れてどこかに行ってしまったのでしょう。
1個100円以上する高価な部品です。
いっそのこと全部はずしてしまえばいいとか考える人がいます。
あとはガムテープでどうにかすればもっと安く済みます。
そういう問題ではないと思うのは私だけでしょうか?
机のガタガタをストップ
事務員さんに机がガタガタすると伝えるとコピー用紙を1枚くれます。
コスト1円です。
それを何回か折りたたむと厚みが増えます。
1枚の厚さは約0.1mmです。
2つ折りで1回折ると約0.2mm、2回折ると約0.4mm、3回折ると約0.8mm、4回折ると約1.6mm…。
最大7回くらい折れるので、約12.8mmの隙間まで対応できます。
それ以上折ると安定が悪くなります。
ちなみに2つ折りを10回すると約102.4mm、20回折ると約105m、30回折ると約107km、40回折ると約11万kmですから、42回折ると月まで届きます。
それを机の脚に挟めばガタガタを完全にストップできるのです。
たまに塾の机の脚の下に紙が挟まっていることがあります。
それを外すとガタガタするので、そのままにしておいた方がいいかもしれません。
入試のときに机がガタガタする
これは大変です。
そのせいで試験に集中できず、点数が悪ければ不合格になってしまかもしれません。
あのとき机さえガタガタしなければ・・・。
そんな後悔をしないために、
「コピー用紙1枚持っていきましょう」なんていう人がいます。
確かに「紙がない、どうしよう?」ってなるかもしれませんね。
「そうだ、この受験票を折って挟めばいいんだ」
それはやめた方がいいですね。
まずはその学校の先生(試験監督)にきちんと伝えた方がいいと思います。
机の脚にゴミが挟まっていると思われて捨てられたら大変です。
カンニングしていると思われても困ります。
以上、どうでもいい話でした。