併願校がまだ決められないという人もいると思います。
それ以前に、その第一志望校で大丈夫なの?という人もいるかもしれません。
で、塾の先生に相談したりすると思うんです。
塾の先生もその子の成績とか、安全性を考えて無難な併願校をすすめると思うのですが、
「そんな学校に行くくらいなら公立の方がマシ」
と、予想外の答えが返ってきて驚くことがあるのです。
いろんな意味で。
安全な併願校というのは、だいたい中堅レベルで合格者数が多い学校です。
コースに分かれている学校の場合は下のコースが最後の押さえになります。
ところが、そんなレベルの学校には行きたくないと考える人もいるようです。
それならば公立の方がマシだと。
公立の方がマシだと考える根拠はわかりませんが、
要はその学校をかなり低く見ているということだと思います。
念のために言っておきますが塾講師もプロですから、その子のレベルに対してあまりにも低い学校をすすめたりはしないとは思います。
では、公立に行くとどうなるのでしょうか?
公立からも高校受験でトップレベルの高校に進み、国立大学に進学する人もいます。
どれくらいのレベルならいけるのでしょうか?
公立中学に通う中学生のほとんどは高校受験をします。
(一部の公立中高一貫校を除く)
高校進学率は約98%と言われています。
そのうち全日制(中等教育学校を除く)の高校が約94%で、それ以外は通信制や定時制の高校です。
全日制でも普通科は約72%で、それ以外は多い順に工業科、商業科、総合学科などです。
全日制の普通科を目指す人のほとんどは塾に行きます。
公立高校が第一志望の人も、私立中学を滑り止めにする人が多いと思います。
高校入試は失敗するとあとがないので、確実なところを押さえにいきます。
したがって、入試倍率は1倍を少し超えるくらいです。
では、高校のレベルを見てみましょう。
塾に通っている人はみんな模試を受けます。
偏差値50が全日制普通科を目指す人の平均値と考えていいでしょう。
偏差値50ちょうどくらいの学校のうち中学でも募集をしている学校もあります。
いくつか見てみましょう。
清風・文理(専願)
上宮・英数(専願)
追手門・Ⅰ類(専願)
武庫川女子・インテリジェンス(専願)
基本的に私立の中高一貫校に高校から入学すると、進度の違いから別コースとなる学校が多いです。
コース制でない場合でも、一部教科は高1の間だけ別授業となり、1年間で追いつかなければなりません。
上記の高校に中学入試で入学するのに必要な偏差値(日能研R4より)
清風・理Ⅰ 37
上宮・G 35
追手門 35
武庫川・CG 36
では、トップレベルの学校も見てみましょう。
灘高校 79
東大寺学園高校 78
西大和学園高校 76
北野高校(大阪府) 76
大阪星光学院高校 76
天王寺高校(大阪府) 75
四天王寺高校 74
洛南高校 74
清風南海高校 74
高校受験は母集団が大きいので、トップレベルの学校に行くためには競争に勝ち抜かなくてはなりません。
灘なら上位0.2%(模試受験者1000人中で2位以内相当)が目安です。
偏差値74でも1000人中8位以内が目安となります。
数字だけ見るとものすごく難しそうに見えますが、中学受験の偏差値と比較しても意味はありません。
中学受験の塾で偏差値40台くらいだと、公立中学ではおそらく学年トップレベルです。
中学受験時に偏差値50くらいだった子が、偏差値70台前半くらいの学校に行きます。
甲陽に落ちた子が高校から灘に行きます。
単純に考えて、上位層がみんな私立中学に進学してしまうので、ライバルはほとんどいなくなります。
でも、英語が入ってくるので、勉強していないと上位キープはできません。
北野高校や天王寺高校などの公立トップ校に行こうと思ったら、内申書の点数も取らなければなりません。
北野高校の場合、入試が5科目×90点満点でこれを1.4倍して630点満点です。
内申点は9教科×50点満点で、これを0.6倍して270点満点です。
(内申点は各教科5段階評価で、中1を2倍、中2を2倍、中3を6倍して合計50点満点です。)
合計1000点満点で、合格ラインは730~750点あたりになります。
内申点の目標は270点満点で270点くらい、本番で残りが取れれば合格です。
ここまで頑張って高校リベンジを果たしたあとは、
中学からの内部進学組に追いつかなければなりません。
私立中学では中2までに中学数学を終え、高校内容に入ります。
そこに追いつくのは大変ですね。
本当に公立の方がマシかはみなさんでお考えください。
最大のポイントは高校受験があるということです。
第一志望がダメなら高校リベンジするより、大学リベンジを考えた方が効率がいいかもしれません。
大学受験も回避したかったら関関同立の附属校が一番お得です。
勉強しなくなる?
勉強している人のセリフではないと思います。